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こんにちは、内藤です。

シナップでは先日、お仕事でお世話になっているd-threeの大崎誠さんに講師に来ていただき、プロジェクト進行についての社内勉強会が開催されました。今回はその様子を、私が特に印象に残った部分の感想を中心に、レポートしたいと思います。

今回のテーマは「プロジェクトを"うまくやる"ためにできること」です。 前半はプロジェクトの本質を捉え、失敗しないための心構えと手法について大崎さんのご経験も踏まえてお話いただき、後半はワークショップを行い、実際に手を動かしてワークを行うことで、前半に学んだことへの理解を深めました。

今回の勉強会は、大崎さんのブログでもご紹介いただいています。 SINAPさん社内研修 - プロジェクトを"うまくやる"ためにできること

勉強会の資料は、slideshareで共有いただいているので、ぜひご覧ください。

プロジェクトを失敗させないためには「不確実性を認める」こと

まずは、「プロジェクトとは」という本質的なことをお話いただきました。 今回、プロジェクトの定義でご説明いただいた「独自性-まったく同じプロジェクトはない」を考えてみれば、プロジェクトは常に変化のある"不確実なもの"であるのは当然で、それを理解していたつもりだったのですが、今回言語化して改めて確認することで腑に落ちた部分があり、プロジェクトの中で暗中模索する不安が少し解消した気がしました。 問題に次々直面すると「何かうまくいかない! このプロジェクトやだ!」と気持ちばかり焦っていたのですが、「プロジェクトとはそういうものだ」とどっしり構えることができたのなら、分からないながらも冷静に対応できたはずです。今までは何か余計な心配をしていた気がするな、と反省しました。

このトピックで、「やっていたことがプロジェクトの方向性と違っていた場合はどうするのか」という質問がスタッフからあり、大崎さんからは「いくつかやり方がある中で「これではなかった」ということが学べて良かったじゃないですか」とご回答いただきました。確かに、元々やったことがないものに対してどうやったらうまくいくのか検証しながら進めているので、その手法がうまくいかないこともあるのは当然ですね。 当然なんですが、これも「プロジェクトとはそういうものだ」と理解できているからこそ捉えることのできるものであると感じます。

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スケジュールは変化をシミュレーションするためのツールである

さて、一般的にプロジェクトの成功は予め決められている「Quality(品質)」「Cost(コスト)」「Delivery(納期)」を守ることですので、プロジェクトが変化してきた時にどれをどのくらい守ることが難しくなっているのかを知る必要があります。それをシミュレーションするツールが「スケジュール」だといいます。
そのスケジュールをたてる前に、まずはWBSを作成します。すでにご存知だとは思いますが、WBSとは、Work Breakdown Structureの略で、プロジェクトでやることを書きだしたものです。プロジェクトに必要なことをブレイクダウンしていくので、そのプロジェクトにどのくらいの時間とお金が必要なのか、とスコープを定義することができます。 ここでは、そのWBSをつくるときのコツについてお話いただきました。

WBSを作っていていつもどのくらいの粒度でつくるべきなのかで迷っていたのですが、上述したように変化をシミュレーションするためのツールという認識が持てたので、何かあったときに影響範囲が確認できるくらいの粒度で作るという私なりの解が出たことが、このトピックスで得られた大きな成果でした。

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誕生日パーティーまでに準備タスクが終わらない! さて、どう調整する?

WBSについての概要を学んだ後は、ワークショップです! まずはじめのお題は「1か月後の友人の誕生日パーティーを開催するにあたってのWBSを書き出してみましょう」でした。身近なテーマだったので、WBSを作り慣れている人も、今回の勉強会を機にはじめて作成するひとも和気あいあいと取り組んでいました。

タスクの洗い出しができたら、今度は各タスクの依存関係と対応していく順番を設定し、スケジュールを作成していきます。すると、ほとんど全員期日に間に合わなせることができませんでした(それを学ぶために敢えてタスクを積み上げ式にしていましたが)。そこで期日に間に合わせるために調整を行ったのですが、調整するにあたって何をどのようにしているのかを把握することがとても大事だと教わりました。多くの場合、依存関係のないタスクを同時進行することで調整するのですが、実際のプロジェクトで考えた場合、この同時進行をすることでリソースの確保が必要となってきます。プロジェクトマネジメントでは、そこにコストがかかっていることを認識しておかなければなりません。

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まとめ

「プロジェクト」という言葉があまりに日常すぎて、漠然としか理解していなかったことに気づけたこと、今回その本質を捉えることができたことが個人的にはとても良かったと思っています。この概念的なものを理解した上で実作業をしてみると、ワークショップでやった1つ1つの細かい作業の積み重ねがプロジェクトの理解につながり、最終的に変化に対応できる成果物とマインドが出来上がるのだなと感じました。

シナップスタッフの感想もどうぞ

今回のレポートは私の感想を中心とさせていただきましたが、他スタッフからの感想 もお伝えしたいと思います。

  • 心構えについて、あらゆる取り組みに該当するなと共感するところが多くありました。もっと機械的でルール化されたものかなと思っていたので。スケジュールの「期日ありきの逆算をしない」改めて気づく点が多かったです。WBSのworkは誕生日会で、身近なお題だったので楽しく学ぶことができました。
  • 丁寧かつ要所を押さえたご説明で概念を説いていただいた上で実際にツールを使ってみることで、画面上に可視化されたパスやツールの UI それぞれの持つ意味にも納得がゆき、表面的ではなく深さのあるワークショップに参加できた実感を得ることができました。
  • プロジェクトの基本的な考え方・ポイント・陥りがちなリスクの明確化・リスク対処するための意識付けなど、体系化した内容でスッキリ理解ができました。OmniPlanも単なる使い方ではなく、WBSの概念を前提とした内容で、概念からツール使用まで繋がりのある内容として捉えることができました。
  • 「友人の誕生日パーティー」のWBS作成など、身近な題材で取り組みやすくわかりやすかったです。普段WBSを作成しないようなメンバーも、今後のプロジェクトでWBSに対する意識が高まり良い機会になったと思います。第2回も楽しみにしています!
  • プロジェクトの進行にはわからないことや経験がなく不安になることが多々ありますが、そういった場面でも柔軟に対応できるようなポイントを教えて頂きとても参考になりました。また、クリティカルパスや期日逆算のスケジュールを組まないなど、意識的に行っていなかった点が浮き彫りになりたくさんの気づきがありました。
  • 考え方や心構え等なるほどなと思う事が多かったです。実際にワークを行い、何より経験値不足を実感しました。すぐに使う機会があったので参加して良かったです。
  • これまでは、納期が決まっていると決まった期間の中で逆算してスケジュールを考えがちでしたが、そもそもどれくらい準備すべき項目があるのかなど考え方を知ることが出来て勉強になりました。WBSを作成する際はOminiPlanも活用していきたいです。
  • プロジェクトをうまく進める上での心構えとして「先の先、対の先、後の先」を意識し、様々な壁への対処法としての行動を起こすことの重要性を改めて感じました。 また、適切なWBSを作る上でOminiPlanのような効率的なツールの使い方が学べただけでなく、プロジェクトを主導する側とその中で動くプロジェクトメンバーの両方の観点でとても勉強になりました。
  • 大崎さんのご経験を通した教訓は、Web製作のプロジェクトに限らず色んな物事をやる時の心構えと通ずるところが多々ありハッとしました。今後仕事でも私生活でも何かに取り組む折にきっと思い出すだろうと思います。ありがとうございました。
  • クリティカルパスの考え方、スケジュールを立てる手順など、どれも背景の考え方から納得感のある説明をしていただき刺激的な勉強会でした。ありがとうございました。
  • 概念的なマインドセット、OmniPlanを利用してのツールの使い方などPMとして必要なスキルについて網羅的に再確認/実践する事ができ、得るものが多かったです。現場に則した形で自分になりに考察/カスタマイズをする事でよりプロジェクトの成功率を上げていければと思いました。

おまけ

今回のワークショップで利用したOmniPlanというプロジェクト管理ツールが社内でとても好評だったのですが、日本語での使い方やTipsがあまりなかったので、大崎さんに使い方のブログ記事を書いてほしいとおねだりしたところ書いていただけました!

プロジェクト管理ツールのススメ:Omniplanでスケジュール作成

大崎さん、ありがとうございました!!