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フィンテック(FinTech) こんにちはシナップ大川です。
IoT、フィジカルウェブ、ディープラーニング、フィンテック、シェアリングエコノミー、、、、。最近、こうしたキーワードをネット上で目にすることが多くなったのではないでしょうか。
私たちの業界は毎日毎日新しいキーワードが生まれてきて若干食傷気味のところもありますが、数年前と比べても格段に増えたような気がします。 それはテクノロジーの進化によってさまざまな領域で新しいコトが起こっている、そんな時代の表れなのかもしれません。

そんな日々生まれるキーワード、実際に「それってなに?」と聞かれると、意外にちゃんと説明できなかったりするものです。そこで、シナップのブログでは定期的にこうしたキーワードの解説をおこなっていこうと思います。 わざわざ検索しなくても、流れてきた時にサラッと読んで、だいたいを把握するのにお役に立てれば幸いです。

さて、前置きが長くなりましたが、今回はお金にまつわるキーワード「フィンテック(FinTech)」についてまとめたいと思います。
「フィンテック」って最近よく耳にするけれど、いまいちよくわからないという方のためのまとめです。

フィンテック(FinTech)とは

まずフィンテック(FinTech)とはですが、フィンテックがファイナンス(Finance)とテクノロジー(Technology)を合わせた言葉であることはご存知の方も多いかと思います。(ちなみに和製英語ではなくアメリカでも通じるそうです。) Wikipediaによれば「情報技術(IT)を駆使して金融サービスを生み出したり、見直したりする動きのこと」とあります。 F-graphic01.png では「ITテクノロジー×金融サービス」と言われてみなさんは何を思いつくでしょうか。
「ITテクノロジー」という範囲も漠然としていれば、「金融サービス」も ATMのようなものから銀行や証券取引のような巨大なものまで様々なサービスが思いつきます。
その掛け合わせですから、あまりに広過ぎてピンとこないというのが正直なところではないでしょうか。

そうなんです。「フィンテック(FinTech)」という言葉も「IoT(Internet of Things)」と同様、ものすごく広い範囲に使われています。
だからまずは「フィンテック」といえば「ITテクノロジー×金融サービス」ということぐらい覚えておけばいいのではないでしょうか。

銀行のオンラインサービスは「フィンテック」?

では銀行のオンラインサービスは「フィンテック」というのでしょうか? なんとなく新しくないだけで「フィンテック」と呼ばなさそうですが(もしくはテクノロジー企業からするとレガシーな企業に対してそう呼びたくなさそうですが)、上の定義では立派な「フィンテック」といえるでしょう。スマホから送金できたりしますし、しかも意外と簡単です。
「PayPal(ペイパル)」はどうでしょうか。「PayPal」もよく「フィンテック」の話には登場する、かなり前からあるサービスです。ネットではたまに「PayPalはフィンテックの老舗」といった表現も見受けられます。新しい分野の「老舗」って新しいのだか古いのだかわかりませんね。

正直何を「フィンテック」と呼ぶかも人によって様々なような気がします。

なぜ今「フィンテック」か

このように昔から「ITテクノロジー×金融サービス」は存在していたにもかかわらず、なぜ今「フィンテック」という呼び名で「ITテクノロジー×金融サービス」のムーブメントが声だかに叫ばれているのでしょうか。

そこにはやはりテクノロジーやインフラの進化、スマートフォンの普及などが理由として挙げられそうです。
また一説には2008年のリーマンショック以降、規制の厳しい金融市場がこうしたテクノロジーを受け入れ始めたのも、普及のきっかけとなったようです。

さらに最近では、これも一言でいえばテクノロジーの進化ですが、ビッグデータや人工知能などの発展がこのムーブメントを後押ししているとも言っていいと思います。(ビッグデータや人工知能も昨今よく話題にあがるキーワードですね。)

金融市場の規制の緩和とテクノロジーの進化が合わさり、大きなムーブメントとなっている、それが「フィンテック」と呼ばれるものの正体といえるでしょう。

様々なフィンテック

では実際最近騒がれている「フィンテック」のサービスにはどのようなものがあるのでしょうか。AIを使った最先端ぽいものから、私たちが持つスマホを使った身近なものまで、例をあげるとキリがありませんので、ここでは象徴的だなと思うものをいくつかピックアップしてみました。

投資ロボットアドバイザー「betterment」

betterment 画面キャプチャ 独自のアルゴリズムや人工知能を使ったロボットアドバイザーによる投資サービスが最近人気を集めています。通常資産管理には人間の専門家がアドバイスを行っていましたが、こうしたサービスを受けられるのは概ね富裕層です。しかし、bettermentのようなサービスはそこを自動化されたロボットアドバイザーが行うことで手数料が大幅に安くできるなどのメリットを提供しています。そのためこれまで投資を行ってこなかった層からも注目を集めているそうです。
betterment」はサイトでユーザーが投資目標やリスク許容度など、いくつかの質問に答えると、独自のアルゴリズムで資産を分配投資してくれるサービスで、定期的に配分も見直してくれるそうです。手数料が非常に安く設定されているため若い世代に人気なのだとか。

預けたっきり忘れてたけど、久しぶりに口座を見たらスゴイ増えてた!なんてことがあるといいですね(ないかw)。 類似サービスに「Wealthfront」というのもあります。

個人間の送金サービス「Venmo」

Venmo 画面キャプチャ 飲み会の終わり
「おお、じゃぁここはオレが払っとくから、あとでVenmoって〜。一人3500円ね〜」なんて使い方なんでしょう。

送金サービスといえば先にあげた「PayPal」が有名ですが、最近では個人間の送金サービスで「Venmo」など、新しいサービスが生まれています。
米国では少額の支払いには手数料のかからない小切手を使うのが一般的ですが、「Venmo」はこの小切手の支払いをオンライン化したサービスという感じで銀行口座、デビットカードの利用では手数料がかからないのが特徴です(PayPalも銀行口座の場合かからないようです)。しかも翌日振り込みとのこと。

またメッセージのやりとりもできるなどソーシャルな機能がついており、冒頭にあげた例のように、グループで誰かが支払いを建て替え、あとで参加者が支払うといった時などに、支払いの履歴もつき便利だそうです。ちなみに督促機能「Request」があるので、支払いの催促もできるのだとか。
使いたくも、使われたくもない機能ですね。

店舗でのカード決済サービスを皮切りに様々な事業を展開「スクエア」

スクエア 画面キャプチャ 有名なので今更かもしれませんが、フィンテックを語る上で外せないのがスマートフォンを利用した決済サービスです。「スクエア」は専用の機器をスマートフォンに取り付けるだけでクレジットカード払いができるシステムを提供、小さなお店でもクレジットカードの支払いを受けられるようにしました。さらに「スクエア」はこのサービスを皮切りに事業者の決済データを活用し、事業者に融資などを行うサービスにものりだしています。

支払いデータから「ユーは儲かってるみたいだし、事業拡張とか考えてるなら、5万ドルまでなら融資できるけど、Do?」みたいなメールがオーナーへ適宜くるそうです。
銀行からお金をかりるとなると、審査やなんだかんだで時間もかかり大変で、それでいてなかなか貸してもらえない小規模な店舗さんなどにはありがたいですね。
また最近では米の若者に人気の「スナップチャット」と提携し少額の送金サービスも始めたようです。

国内では類似の店舗でのカード決済サービスで「コイニー」なども有名ですね。

三菱東京UFJ銀行の仮想通貨

三菱東京UFJ銀行 画面キャプチャ ここで国内の話題も。
近年、金融機関では「ブロックチェーン」と呼ばれる技術を用いたサービスが注目されています。「ブロックチェーン」はもともとはビットコインがその仮想通貨取引の管理に用いていた技術を基盤としていて、従来の中央集権的なシステムと異なり、分散管理技術によって、信頼性を担保したまま、コストを大幅にカットできるという技術です。
先日、三菱東京UFJ銀行が独自の仮想通貨を開発していることを発表しましたが、この「ブロックチェーン」技術を用いていると言われています。
まずは行内での試験的運用ということですが、一般の人向けにサービスが開始されれば取引管理にかかる費用を大幅に節約できるため、海外送金や振込手数料などが安くできるなど利用者にもメリットが提供できると期待されています。
こうした動きは国内外でも活発化していて、銀行も含めた金融機関全体が大きな変化の中にいるといえるかもしれません。

WealthNavi

WealthNavi 画面キャプチャ 最後にもう一つ。
国内でも個人資産の運用アドバイスをオンラインで提供するサービスが注目を集めています。

WealthNavi」は個人資産の運用アドバイスを提供するサービスで、金融アルゴリズムをテクノロジーの力でシステム化し、リスク許容度を診断することによって推奨ポートフォリオが提供されるサービスです。これまで一部の富裕層でしか恩恵を得ることができなかった資産運用のノウハウを広く多くの人が利用できるようにするサービスで、大手金融機関から出資をうけるなど、国内で注目を集めています。

個人資産運用のデファクトになるか―ロボアドバイザー「ウェルスナビ」がローンチ | TechCrunch Japan

今後も注目のフィンテック

いかがだったでしょうか。
調べていくと面白いサービスがまだまだたくさん出てくるので、本当はもっとあげたかったのですが、長くなりそうだったので今回はこのくらいにしたいと思います。興味を持たれた方はいろいろ調べてみると本当に「フィンテック」「フィンテック」と騒がれているだけあって興味深いですよ。

「ブロックチェーン」技術など金融機関をも動かす大きな技術革新もあり、おちおちしていると新興ベンチャーに既存の銀行が銀行業すらとって変わられるかもしれないような、そんな未来すら感じる昨今の隆盛、やはり先進国はアメリカのようですが、日本でも着実に様々なサービスが生まれてきています。

生活者として切っても切れないお金の話であり、IT業界で働く人間としても目が離せないムーブメント、ぜひ今後とも注目してみてはいかがでしょうか。

全財産をAIに預けて遊んで暮らしたいという夢をみつつ。