建物の被災度をLTEですぐにデータ送信する日本発のIoT 2015年5月IoT事例&ニュース

2015.05.25

IoTアンテナ201505 こんにちはシナップ大川です。
最近なにかと話題にあがるIoT(Internet of Things)ですが、その対象は家電のような身の回りの小さな事から、家や建物、地域などありとあらゆる分野におよび、話題だけが先行して捉えきれないのも事実です。
そこで今月から「IoTアンテナ(世界のIoT事例やニュース、話題など)」と題して、IoTの事例やホットな話題を毎月集めてみたいと思います。

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「IoTといってもまだちょっと先の話でしょ?」と思っているそこのあなた!
実はもうすぐそこまできています。便利過ぎて人間堕落するのではないかと多少怖くなるくらいどんどん便利になっていきそうなこの分野、ワクワクするような事例や話題を中心に集めてみました。

Amazon Dash Button

先月アマゾンが発表した新しいハードウェアです。 洗剤などの日用品をワンプッシュで注文できる小さなボタン型のデバイスで、ボタンは洗濯機などにペタッと張っておけるようになっています。

「そろそろ洗濯洗剤切れてきたから買わなくちゃ」と思ったその瞬間に注文できるというのは、かなり便利そうです。

まさに、「ワンクリック」のリアル版。しかもデバイスは無料だとか!
サービスの本格スタートはアメリカで秋を予定しているそうです。 日本でもいち早く対応して欲しいですね。(個人的にはビールの注文ができるようになると嬉しいです。)

Amazon Dash Button

Connected Cycle Pedal

こちらは盗難防止にも有効なGPS内蔵の自転車ペダル。
現在クラウドファンディングで製品化に向けた出資を募集しています。
このペダルの優れている点は特殊な工具がないと取り外しできないようになっているので、ペダルを外される心配も少なく、またペダルを回すことで発電〜充電する仕組みを内蔵しているため、バッテリーの充電を気にする必要がありません。
普段はGPS内蔵なので消費カロリーはもとより、走行経路なども記録できるなどフィットネスとラッカーとして利用でき、盗難にあったといざという時は愛車の発見に一役買います。
ただペダル自体通信が必要で、日本での利用はいまのところできないようです。

Connected Cycle Pedal

Microsoft HoloLens

最近話題となったといえば、Microsoftの拡張現実(AR)ヘッドセットHoloLensも外せないのではないでしょうか。
HoloLensはヘッドセットをつけたまま現実世界を見る事ができ、完全に視界を奪われるOculus Riftと比べるとGoogle Glassに近いイメージで、現実の世界に様々なものを投影することができるデバイスです。ゲームの他に医療や建築、教育といった分野での活用が見込まれるそうで、そのデモはMicrosoftの本気を伺いしれました。
ゲームエンジンの代表格であるUnityがHoloLensに対応を発表したのも話題になりましたね。

Microsoft HoloLens

THE VOID

これをIoTの文脈で語っていいのかわかりませんが、ヘッドセットの話の流れで面白い話題がこのTHE VOIDです。
VRヘッドセットなどのウェアラブルでバイスと実際の施設を組み合わせた体験型エンターテイメントだそうです。
動画を見るとわかると思うのですが、実際の施設でのサバイバルゲームにVRヘッドセットが近未来感溢れる世界を投影することで、近未来の戦闘をバーチャル体験できるテーマパーク。VRヘッドセットを被ったまま、実際に歩けるのか...興味津々ですが、それが2016年夏に開業予定というからスゴいですね。

THE VOID

Parrot Flower Power

こちらの可愛いアイテムは植物を管理するセンサーParrot Flower Powerです。
屋内外で植木のそばにセンサーをさしておくと土壌水分、肥料、気温、光を記録し、専用のアプリを通して「水をあげましょう」などのやるべきことを教えてくれるデバイスです。デザインも可愛いですね。
すでに販売されているので、ガーデニングが好きな方は試してみてはいかがでしょうか。

Parrot Flower Power

地震計・被災度判定計「GAINET」

GAINET こちらは一風変わった日本勢です。
KDDIとミサワホームが共同で開発したLTE通信機能を備えた住宅専用の地震計。
地震の初期微動を検知して通常の緊急地震速報より直下型で2〜3秒早くアラートを送ったり、リアルタイムに震度や建物の被災度を居住者に教えてくれるそうです。
その他、全国のミサワホームの建物ごとの被災度を短期間に把握し、建物の緊急度を把握するなど、収集されたデータによる新たなオーナーサポート体制の構築や利便性の高いサービスの提供を検討しているとのこと。
価格は工事費別で約10万円。6年目以降は月々数百円程度のサービス利用料が必要だそうです。

GAINET

IKEA Concept Kitchen 2025

こちらは事例というにはまだ早いですが、IKEAが発表した2025年のキッチンダイニングテーブルのコンセプトムービーです。
レシピをテーブルに投影するところから、テーブル上の食材を認識したり、フライパンをおけばそのまま調理できる。スマートフォンをおけば充電できるなど、まだ少し夢も入っていますが、これまでの事例を見ていると、あと10年あればできなくもないかと思ってしまいます。

IKEA Concept Kitchen 2025

スマホからIoT・ウェアラブル機器操作「GotAPI」普及へ業界団体設立へ

最後に気になったニュースをひとつ。
ドコモとソフトバンクがIoT・ウェアラブル機器を操作するAPI「GotAPI」の普及へむけ業界団体「デバイスWebAPIコンソーシアム」を設立したというニュースがありました。
この団体にはマイクロソフトや富士通、シャープ、エプソンなど27社が参加するそうで、さまざまな効きでの開発に採用されそうです。

ドコモとソフトバンクモバイル、スマホからIoT・ウェアラブル機器操作「GotAPI」普及へ業界団体 - ITmedia ニュース

最後に

以上、5月のまとめでした。調べていて思ったのですが、IoTと一口に言っても本当に身の回りの小さな事から、家や建物、果ては地域などに及ぶものまで幅が広いですね。
調べていくとたくさんの事例があって、全部はご紹介しきれないのですが、これからも定期的に気になる事例、面白い事例など集められたらなと思います。

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