決定版!Macで Ustream中継するならこれ!〜スタッフ編〜
シナップの柿内です。
前回までは「決定版!Macで Ustream中継するならこれ!」と題しまして、MacintoshでUstream中継する場合に必要な機材・ソフトウェアをご紹介してきました。実際に中継を行う為には、これらの機材・ソフトウェアのセッティング・操作を行うスタッフが必要になります。
今回は中継を行うスタッフに焦点をあて、どのようなスタッフが必要なのかをお話しようと思います。
一人で配信を行う事は可能か
Ustreamの出現により映像のリアルタイム配信はぐっと敷居が低くなりました。生中継といえばテレビしか選択肢がなかったころと比べて気軽なのもちろんですが、今までのインターネットでのストリーミング配信とくらべてもずっと簡単に生の映像を全世界に配信する事ができます。
MacBookさえあれば特別なソフトを準備しなくても、すぐに1人ではじめられます。ただし個人で趣味の範囲でやるにはそれでも十分ですが、この方法では本格的なプロモーション等でユーザーが求める品質の映像を配信するのは難しいでしょう。
実際、わたしたちの経験から言っても、ある程度の高品質な映像を途切れなく配信するには少なくとも「配信エンジニア」と「カメラマン」の2名体制で配信を行うのが望ましいと考えています。
配信エンジニア
PCに取り込んだ映像をUstreamに配信する部分のオペレーションを行うスタッフです。このオペレーションにより全世界にコンテンツを配信するので非常に重要なポジションです。
配信映像の作成
Ustream Producer Pro等のソフトウェアを使用すれば、複数のカメラを切り替えて配信を行うことができます。また、カメラの映像以外にPCのデスクトップの映像やPC内の動画を配信することもできますので、複数のカメラから取り込んだ映像とうまく組み合わせて魅力あるコンテンツを作成することが可能です。配信時には複数のソースをリアルタイムに切り替えひとつのコンテンツを作成していきます。また、画像をオーバーレイさせてテロップを表示することもあります。
実際には配信前にいくつかのシーンをあらかじめ作成する必要があり、これも配信エンジニアの大事な仕事のひとつです。
音声レベルのチェック
クリアな音声は高品質なコンテンツを配信するにはかかせない要素です。配信エンジニアは音声をモニターし、必要に応じてレベルを補正します。セミナー等の場合は演者により地声の大きさが異なるのは良くある事です。そのような様々なレベルの音声ソースを適切に補正し、ユーザーにとってストレスの無い音声を配信します。
配信状態のチェック
Ustreamはネットワークの状態、配信用PCの稼働状態、Ustream本体のサービス状況によって常に配信状態が変化します。高品質なコンテンツを途切れなく配信するには事前の準備が重要なのはもちろんですが、トラブルが起きた時に早急に対処するというのも重要なことです。PCで配信状態にしておき、その状態をチェックしないで配信をつづけていると、配信を終了する時に初めてトラブルに気づく事もあるかもしれません。
このように、配信エンジニアは常に映像・音声・配信状態に気を配る必要があり、配信中に他の事を行う余裕はほとんどありません。そこで撮影を行うスタッフ「カメラマン」との分業が必ず必要になってくるのです。
カメラマン
カメラマンの仕事は映像制作の現場とさほど変わりはありません。よほど大掛かりな配信でないかぎり、三脚にたてたカメラで左右のパンやズームを行うとともに、もう1台の固定カメラの管理を行うことはできるでしょう。
このように、上記の2名体制であれば、小中規模のセミナー等の配信は十分行うことが可能です。2名であれば、撮影の準備・撤収などもスムーズに行えるためこれが配信を行う最小単位だと思います。
もちろん、大掛かりなホールでの撮影等ではカメラマンを補充したり、別途音声技術者を補充するなど、スタッフの増員を検討する必要があるでしょう。
ユーザーとのコミュニケーション担当
最後に、配信スタッフとは少し異なりますが、「コミュニケーション担当」にも触れておきましょう。
Ustreamではあらかじめ設定しておけば、特定のハッシュタグをもつTwitterの発言が「ソーシャルストリーム」として配信ページに表示されます。Ustreamのリアルタイム性を利用し、この視聴者からの発言に対し、放送中になんらかのリアクションをおこなう事は、ユーザーとのコミュニケーションの手法として非常に有効です。
このようなコミュニケーションを行う選任のスタッフが「コミュニケーション担当」スタッフです。
続々と届くユーザーの声に即座に反応すること、それだけでもかなり大変なことであり、これを「配信エンジニア」や「カメラマン」がこれを行う事は、前述のように難しいと言えるでしょう。
せっかく届いたユーザーの声を無駄にしない為にも選任のスタッフを用意することをおすすめします。
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