Facebookチェックインクーポンの将来性と海外事例

2011.06.20

こんにちは、内藤です。

先週ようやく日本でもサービスが開始された「Facebookチェックインクーポン」、みなさまご利用されたでしょうか?
「Facebookチェックインクーポン」とは携帯電話の位置情報サービスを利用して、自分の近くにいるお店のクーポン情報を取得することができるサービスです。先日のリリース時では、ファミリーマートやローソン、ユナイテッドアローズなど大手14社が参加し、独自にクーポンを配布して様々なサービスを提供していました。例えば、ファミリーマート。都内限定ではありますが、お店でチェックインするとコーヒーのクーポンが発行され、無料でコーヒーを手に入れることができました。そのチェックイン情報はfacebook上で友達にシェアされ、クチコミでそのお店とお得情報が広まっていきます。

そんなFacebookチェックインクーポンですが、海外ではすでに2010年11月にアメリカで開始されており、現在はアメリカだけでなく北米とヨーロッパで展開されています(英語では、Check-In Deals)。大手企業からローカルなお店まで様々な企業が利用しており、チェックインの特典も以下のように多種多様な形があるようです。


Individual Deals
お店でチェックインするだけで、お得なクーポンを手に入れることができます。携帯電話を使ってfacebookでチェックインするだけなので、とても手軽に利用することができます。
例えば、GAPでは先着10,000名にジーンズをプレゼントというクーポンの配布を発表しました。プレスでそれが紹介されると、25,000人が参加を表明。クーポンは数時間で配布終了となりました。購入できなかったお客さんに対しては40%引きでジーンズを販売。それがさらに話題となり、GAPは多くのメディアで取り上げられることに成功しました。

Loyalty Deals
同じお店に特定回数チェックインすると利用できるクーポンです。サービスに対するチェックイン回数はお店側で決めることができます(ただし20回以下)。リピーターを増やすことを可能にし、チェックイン5回でコーヒーやマフィンをプレゼントといったポイントカードの役割に近い形で利用されています。

Friend Deals
友達同士、グループでチェックインすると利用することができるクーポンです。お店側はこのクーポンを発行することで、[グループの人数×彼らの友達]という風に多くの人にクチコミを広げることを可能にしています。

Charity Deals
チェックインするとお店が指定しているチャリティに寄付することができます。
アメリカのスターバックスではConservation Internationalへの寄付をユーザのチェックインにつき1ドル行っていました。これはユーザが社会貢献をしたことを友人にアピールしているのと同時に、ユーザのチェックイン情報の広まりが企業のCSRの活動報告になっています。

(参照PDF:Deals Guide for Business)


現在日本でサービスを展開している企業のほとんどは Individual Deals でクーポンを配布していますが、今後は他のクーポンも様々なシーンで登場してくると思います。アメリカの事例のように、Facebook チェックインクーポンはお客さんを店に呼び込むための手段としてだけでなく、様々なビジネスの目的に合わせて利用することができるので、思いがけない企画で利用することがあるかもしれませんね。

ただアメリカではFacebookがそれなりの母体数を獲得してからサービスを展開したのに対して日本ではまだまだ発展途上の段階なので、このサービスが今後流行るかどうかはFacebookそのものがどれだけ流行るかに大きく依存すると思います。実際に私が利用した時は、お店の人は対応を知らなかったり、某有名店の先着300名の限定商品であるのにサービス開始3日目にして200人に到達していなかったりと、Facebookもチェックインクーポンも世の中で話題になっているほど社会に浸透していないなと実感しました。海外では未だ飛ぶ鳥を落とす勢いのあるFacebookが今後日本でどうなっていくのか、チェックインクーポンも一緒にその動向に注目していこうと思います。

この記事をシェアする