【VRスタートアップ5選】VR元年になるか?2016年上半期で気になったVRスタートアップ情報
エンジニアの村山です。かなり久しぶりにブログに登場したような気がしますね。 「注目すべきスタートアップまとめ」シリーズ、第二回の担当にご指名いただきました。宜しくお願いします。
私個人がスタートアップ関係で最近気になったニュースといえば、Oculus Riftの話です。
オープンなVRを目指していたOculusの「方向転換」にファン失望 : ギズモード・ジャパン
スタートアップに何の関係が?と思うかもしれませんが、もともと Kickstarter で資金を調達し開発の始まったOculusです。資金集めの題目として「オープンなVR」があったはずなのに、できてみたら題目からはずれてユーザーの囲い込みに走っているという話です。Kickstarterから始まったものとしては規約違反とかそういうのないんですかね。もうFacebookの下だからいいんでしょうか。
執筆中にそんな話題に興味を惹かれたので、この第二回はVR機器・VR体験のスタートアップに注目してみました。 2016年は果たして後世にVR元年と呼ばれるのでしょうか。
cluster
clusterはVRヘッドギアを使い、仮想空間でイベントを行うことができるサービスです。 「VRのイベントならVRでやれ!」というの、いいセンスだと思います。まだまだ開発途上ではありますが既に500人規模のイベントを成功させていたり、資金調達も成功していたりとますます大きなサービスになりそうです。 個人的には週末のセミナーとか参加するのはいいんですが、行くのが面倒(※)なのでこういったVRで参加出来るイベントが増えるとありがたいですね。 だれかオキュラス買ってください。
(※出不精なので「休日に家から出る」というというプロセスはコストが高いです)
NUR*VE
NUR*VEはコンテンツの発信といったエンターテインメントではなく、企業向けに販売促進やマーケティング効果を狙ったソリューションサービスとして開発が進められているそうです。 VRを導入することで企業側にも、顧客側にも利点のあるソリューションサービスを提供し、現在既に VR賃貸 というソリューションが公開されています。物件管理や宿泊業界などではこういったサービスが浸透していきそうですね。
Tokyo VR Startups
Tokyo VR Startupsは自体はスタートアップ企業ではなく、VR技術を活用したプロダクトを開発するスタートアップを支援する会社として、昨年末に設立された gumi の子会社です。すでに第1期のプログラムが始まっており、様々なチーム・会社がその支援のもと、ドローン、ゲーム、エンタテイメントといった分野のサービスを開発しています。この記事を執筆している段階では第1期も佳境のはずで、開発中のサービスが順次ローンチされていくのはないでしょうか。 第2期以降のプログラム予定は今のところ不明ですが、日本でもこういったVRスタートアップをサポートする動きがあり、VR市場の拡大に合わせて今後も拡大していくかもしれません。
Magic Leap
Magic Leapは プロダクトが一切公開されていないのに時価総額は5000億円 を超えるというスタートアップ企業です。2014年からGoogleが支援していることもあって知っている方も多いかもしれません。 公開されている映像ははめ込み合成ではなく、非公開なプロダクトによって生み出されたARとVRを合わせたものだそうです。 Magic Leapがどういったプロダクトになっていくのか、非常に興味深いです。
nod
nodのVR機器のスタートアップ技業で、そのプロダクトはVR用の指輪型コントローラ BackSpin です。VR機器というとVRヘッドギアが多いのですが、VRヘッドギアは仮想現実の世界に入り込めても映像以外のコントロールが難しく、最適化された入力端末がほしいというのは使ったことがある人なら共感いただけるかと思います。 BackSpinは中指にはめ人差し指と親指を使って入力を行うコントローラで、特にゲーム方面に強そうな形状をしています。 開発者向けに販売も始まっていますので、機会があれば使ってみたいですね。
またnodではGOAという高精度モーショントラッキング・ジェスチャーコントロールを行うパッケージプロダクトの開発が始まっている様です。トラッキングのズレから成長が閉塞している(らしい)VR技術の次のステップとして期待されている様です。
以上、個人的に気になっていたVR関係のお話でした。