Twitterで加速するコミュニケーション
SINAP坂西です。
現在、世界では、Facebook、Twitter、Tumblrといったソーシャルメディアが人気を集め、利用者数、滞在時間共に順調に伸びています。
中でも、最近注目をあびているのは「Twitter」というマイクロブログサービスです。
アメリカでは完全にキャズムを超えた感があり、オバマ大統領が政治活動で利用したり、セレブ、有名人、ニュースキャスターなどが、こぞってTwitterをはじめています。
この流れに乗っているのは、個人だけではなく、企業のマーケティングツールとしての活用事例も出てきています。
アメリカでは、Dellコンピューターが@DellOutletというアカウントを利用し、バーゲン情報の伝達に利用した結果、Twitter経由で300万ドルの売上を得た(2007年からの累計)と発表しました。。
また、テクノロジー系ニュースサイトの(TechCrunch)では、全トラフィックの10%程度が、Twitter経由になりGoogleに次ぐ重要なトラフィック源になったと明かしています。
日本では、まだどのサービスも一般の利用者に認知、利用される状況には至っていませんが、2009年に入ってからはTwitterのニュースが毎日のように報道されるようになり、キーワード検索回数(Google Trends)も順調に伸びています。また。ネットレイティングス社のリリースによると、日本のTwitterユーザーは2009年1月?4月の間で利用者数が2.6倍になったと発表されています。
このままの成長が続けば、Twitterは日本でも重要なトラフィック源になりそうです。
では、Twitterの何がそんなに素晴らしいのでしょうか?
私が考えるTwitterの特徴は次の2点です。
■リアルタイム性
「常にその瞬間の情報を受け取り、受け取らなかった物は時間と共に流れていく」
Twitterのつぶやきはほぼリアルタイムに配信され、興味がある人の元へ届けられます。そしてその時を過ぎればほとんど顧みられることはありません。
メールやRSSなどは、その情報がリアルタイムに閲覧者に届けられるかどうかは分かりません。また、処理をしないと膨大な未読となってユーザーをうんざりさせることになりますがTwitterにはそれがありません。
■情報の拡散力
「Twitterのネットワークでは、有益な情報はなんども共有・再配信され加速度的に広がる」
Twitterのユーザーは、友人や知人の他、自分と興味関心が近かったり、自分が有用だと思える人が発信している人の情報をFollowしています。
そのように信頼する人と、興味関心が近い人々が作るストリーム(情報の流れ)に流れる情報は、自分にとっても興味があったり有用である可能性が高く、個々の情報を読んだり、リンクをクリックする可能性は高くなります。
また、それを更に加速させているのが、「ReTweet」です。
これは、だれかのポストを出典を明らかにしつつ、自分の物として再配信する行為のことで、公式の機能ではなく、ユーザーによるローカルルールとして運用されています。
[RT]と略されることもあります。自分が読んで面白かったり、ためになったリンクにRTを付けて、自分のフォロワーに再配信することで、その情報をより多くの人に伝えることが出来ます。
有益な情報はストリームの中でRTを使ってなんども共有・再配信されるため、それだけ多くの人に届けられます。
このような、Twitterのリアルタイム性と強力な情報拡散力によって生み出されるコミュニケーションは、スピードも拡散力も一昔前とは別の物です。メールマガジンを1万人に送ったり、大手ポータルサイトにバナーを張るより、Twitterで自社のファンとコミュニケーションする方が効果もあり、自社にとっても有益である。
そんな時代が、すぐそこまで来ています。