新しくなった「meiji」のアイデンティティ
こんにちは、シナップ大川です。
突然ですが、みなさんは明治のロゴが新しくなったのを知っていますか?
恥ずかしながらわたしは最近知ったのですが、明治のロゴが新しくなっていたのです。
これは明治製菓と明治乳業が今年の4月1日に経営統合し、明治ホールディングスとなったため、両社共通のアイデンティティとして新たなブランドマークで統一するための変更だったのです。
あのチョコレートのパッケージを思い出すだけで浮かんでくる明治製菓のロゴ、スーパーにならんでいる牛乳を思い出すだけで浮かんでくる明治乳業のロゴ、どちらもわたしたちの生活になじみのあるブランドマークです。
(ちなみに明治製菓のロゴは亀倉 雄策氏のデザイン、明治製菓のロゴは五十嵐 威暢氏のデザインです。)
「おばあちゃんからもらったチョコレートの包み紙」そんな思い出を語られてしまいそうで、これらがなくなってしまうかと思うと少し寂しですね。
アイデンティティの変更はブランディング上では大きな決断となることは言うまでもありません。
特にわたしたち消費者にとって馴染み深い商品などは、わたしたちはそのブランドをそのブランドマークでよく記憶しています。今回の例では特に悪いイメージがついてしまったブランドのアイデンティティ刷新とは異なり、世代を超えて長年培ってきたいいイメージのままからの変更ですから、変更は少なからずブランドにとって痛みを伴うでしょう。
今回のケースでは経営統合による統一ですから、アイデンティティの統一も避けられなかったのかもしれませんが...。
ところで近年、みなさんもよくご存知の企業のアイデンティティの変更で思い出される事例に、daiei、docomoのロゴ変更がありますが、今回の明治のロゴ変更との共通点があることにみなさんは気がついたでしょうか。
もしかしたら、偶然なのかもしれませんが、これらすべてアルファベット表記が「小文字」に変更されています。
明治のサイトではこの変更を「ふくよかで柔らかな書体、親しみのある小文字を使用することによって、「食と健康」の企業グループらしい明るさと、お客さま一人ひとりとのあたたかいつながりを表現しました。」と言っています。
またこれらのアイデンティティのフォルムもどことなく丸みのあるデザインで、「優しさ」「身近さ」を感じさせるデザインだと感じるのはわたしだけでしょうか。
このあたりに流行を感じます。
アイデンティティにもその時代、その時代の流行が、その時代がもとめる価値が繁栄されるのかな、明治の新しいブランドマークを見て、そんなことを思いました。