iPhoneで身近になった拡張現実

2010.01.13

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昔、バーチャルリアリティという言葉が流行ったことがありますが、
最近、拡張現実(AR:Augmented Reality)という言葉が使われるようになりました。

バーチャルリアリティ(仮想現実)とは現実に存在しないものを仮想的に体験させる技術のことを言います。
一昔前に流行りかけたセカンドライフや、アミューズメント施設にあるスクリーンの映像と座席の動きが連動するような乗り物などがバーチャルリアリティと言ってよいかと思います。

それに対して拡張現実とは、現実世界に 存在する情報にコンピュータを用いての情報を付加する技術です。
わかりやすい例えは漫画・映画の世界に多いのですが、「ドラゴンボール」のスカウターや映画の「ターミネーター」の視点、最近では「電脳コイル」のメガネなどがあります。
実際にも少し前からニコンの「UP」という製品がありましたが、拡張現実を身近に体感した人は多くはなかったと思います。

それが、ここにきてiPhoneのアプリ「セカイカメラ」が登場して、拡張現実(AR)を体験する人が急激に増えてきました。

「セカイカメラ」ではiPhoneを通して実際の世界に「エアタグ」と呼ばれる付箋のような文字や写真情報を見ることができます。

「セカイカメラ」をきっかけとして、拡張現実という言葉が知られるようになり、他にも拡張現実を利用したサービスが注目されるようになってきました。
他にもいくつも拡張現実ツールがあります。

「Layar」 (Android携帯、iPhone3GS)
携帯電話を風景にかざすと、撮影された現実の映像の上に情報が重ね合わさる画期的なサービス。

「東京の地下鉄(Tokyo Underground 3.0 for iPhone)」(iPhone3GS)
AR機能付きの都内地下鉄乗り換え・路線検索ソフト。

「NearestWiki」(iPhone3GS)
カメラビュー上に、ウィキペディアの情報をエアタグで表示する"ARウィキペディアアプリ"。
現在地をベースとして、ウィキペディアに登録された有名な建築物や場所が、方向・距離とともに表示され、タップすると本文の説明文を読める。

「実空間透視ケータイ」(au携帯電話(β版))
端末の姿勢を取得し、姿勢に連動した実空間情報(周辺のモノ、人)の高速描画を実現。

私も「セカイカメラ」「Layar」など試してみましたが、現実の空間に情報が付加されるまったく新しい体験でした。
最近iPhoneのtwitter上で、物理的に自分の近くにいる人のつぶやきが見れることを知ったのですが、「Layar」を介してtwitterを見るとこのようになります。


まだこの技術がユーザにとって本当に「実用的」「クセになる」ツールとなるか、未知数ですが、
iPhoneなどの身近なデバイスの登場で「拡張現実」体験ができるようになったと思います。

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