Googleが対策を進めるコンテンツファームとは
こんにちは、内藤です。
2月24日のGoogleの大幅なアルゴリズム変更のニュースから、"コンテンツファーム" という言葉が注目されています。Googleの発表に"コンテンツファーム"という言葉がでてくるわけではないのですが、"low-quality sites (質の低いサイト)"と表現されているものがコンテンツファームのことを指しているのではとSEO関連の記事では言われています。
今回はこのコンテンツファームについて調べてみました。
すでに多くの記事で定義されていますが、"コンテンツファーム"とは、多くのフリーランスのライターを雇い、彼らにサーチエンジンのアルゴリズムを意識したキーワードを盛りこませたコンテンツを量産させ、自社のもっているメディアのトラフィックを増やし広告収入を得る、というビジネスモデルを展開させている企業のことを指します。コンテンツファームの目的はいかにして検索上位に出現しPVを上げて広告費を稼ぐかなので、基本的にコンテンツは質より量が重要視されています。そのためコンテンツファームの提供するコンテンツは内容がうすく、何か新しい情報が得られるわけでも知識が深まるわけでない、いわゆる"質の低いコンテンツ"とみなされています。アメリカのコンテンツファームとして Demand Media、 Associated Content、About.com、 HubPages、 Examiner.com、 Suite 101などがよく挙げられています。
コンテンツファームは、企業がライターに支払う報酬が少ないということも特徴として挙げられます。前述した通り、コンテンツファームは記事の質より量を重要視しているので、ライターも良い記事を書くということよりも外部のメディアソースを利用していかに量を生み出すかということに重きをおいて活動しています。そのため1記事に対する報酬は極めて少なく、GIGAOMの記事によると新聞や雑誌のライターへの報酬が1記事(500 words) 100ドル〜800ドルなのに対して、コンテンツファームのライターへの報酬はたったの5ドルほどだといいます。それでも暮らしていけるだけのお金を稼いでいるようなので、1日にいかに大量の記事を作成しているのかが伺えます。5ドルの報酬で作成されている記事だと考えると、どのくらいの質の低さなのか何となくイメージできますね。
コンテンツファームの質の低いコンテンツといってもその幅は大きいようで、既存記事の単語だけを差し替えて作成しているので文章の意味が全く通じないものもあれば、簡単ながらもライフハックやTips系の内容で長く読まれているものもあるようです。後者の場合、知らない単語の意味を辞書で調べるような感覚で、ひとつの情報として概要を軽く知っておきたい時にその需要を満たしています。質が低いとされながらもユーザのニーズにきちんと応えているコンテンツもコンテンツファームにはあるようです。
今回のアルゴリズムの変更によってコンテンツファームは淘汰されていくのか、ビジネスモデルを変えて生きのこっていくのか、この先Googleとイタチごっこを続けるのか、これからも注目していこうと思います。