UXデザイン×グロースハックによる成長するサイトへの施策

2017.09.27

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こんにちは。7月にシナップに入社しました村田です。

「UXデザイン」と「グロースハック」という言葉について、すでにご存知の方も多いかと思います。
どちらも近年注目されている手法ですが、「UXデザイン」はサービスやプロダクトを作る際に有効な考えとして知られており、「グロースハック」はサービスやプロダクトのローンチ後、改善を行っていく施策となっています。
しかし、これらの手法について、どちらか1つしか用いていない場合や、両者をうまく組み合わせて活用できていないケースが多くあるようです。

そこで今回は、関係者の方々にお送りしている冊子『SINAP Jounal 2017 Summer』より、「UXデザインがもたらす成長するサイト」という記事をご紹介いたします。
こちらの記事では、「UXデザイン」の話題を中心にグロース施策との掛け合わせについてシナップの考え方を説明をしております。

それでは早速本編に進みましょう。

本ブログ記事の目次

UXデザインの重要性

1708UX04.jpg 「UXデザイン」という言葉は、私たちWeb業界はもとより、サービスやプロダクトの開発現場でも広く認知されるようになってきました。 実際にサービス開発などにUXデザインアプローチを取り入れている企業も多いのではないでしょうか。

「UXデザイン」を簡単に説明すると「UX」とは「User Experience 」の略で「ユーザー体験」のことです。 この「ユーザー体験」を作り出す、すなわちデザインすることで顧客体験の向上をはかることを「UXデザイン」と呼んでいます。
UXデザインには様々な手法やフレームワークがありますが、一般的なUXデザインのプロセスとしては「目的の設定>ユーザー調査・分析>体験の設計>プロトタイプ>評価」と表されるケースが多く、 なかでも「体験の設計」でユーザーシナリオを考える際に用いられる「カスタマージャーニーマップ」は見たことがある方も多いのではないでしょうか。
(詳しくは「UXデザインで考えること②:カスタマージャーニーマップ」で解説します。)

シナップでもサービスの立ち上げやサイト構築をご依頼いただく際には、サイトの仕様を決める「要件定義フェーズ」の段階でUXデザインを取り入れています。
これは従来のような担当者レベルでの推測や理想だけでサイトのあり方を決めてしまう進め方に対し、
実際にユーザーを調査し、その行動やモチベーションを解析しながら、どのタイミングでどのような施策が必要か、より確実で効果の高いものを作るために重要なプロセスとなるからです。

一方で「サービスの立ち上げ時にカスタマージャーニーマップを作って、その時は満足したものの、
その後、現場で二度と見たことがない」などUXデザインを「やったきり」になってしまったというお話を良く聞きます。
それなりに時間とコストがかかるものですから、本来はもっと活用していきたいものです。

UXデザインとスプリットテストがもたらす成長するサイト

実際にUXデザインで得た知見は、むしろサービスのローンチ後、成長施策を行う段階にこそ活用することができます。
シナップでは企業のサービス成長支援を行っていますが、DMP、MAの活用、A/Bテスト、スプリットテストなどで、UXデザインで得た知見、カスタマージャーニーマップなどを活用しています。
なぜならばこれらの施策の成功にはビジネスとユーザーへの深い理解が必要となるからです。

例えばスプリットテスト(A/Bテストのように複数のパターンを試す手法)ではテストを考案するにあたり仮説が重要になってきます。本格的にスプリットテストを導入されている方であればこの仮説の重要性を理解していただけると思いますが、サービスの理解が不十分でただやみくもにテストを繰り返してもあまり効果がありません。
時間もコストも有限ですから、どのようなテストを優先的に行い、なにを検証するかはサイト運営者にとっては重要な問題です。 これを理解せずに単発的な施策を導入してもなかなか思ったようにスコアをあげられないのもこのためです。

こうした時、UXデザインの知見を活かすことで、精度の高い仮説づくりと施策の戦略的な実施が可能となります。特にカスタマージャーニーマップを用いて、ユーザーとのタッチポイントごとにニーズや感情を理解しながら施策を検討していくことは、 議論の土台整理と認識の齟齬を減らすことに大きな効果をもたらします。
チームで施策の検討〜実施を進めていくためにはぜひお試しください。

シナップのUXデザイン

UXデザインを用いたサイト構築のアプローチはなにもシナップにしかできないことではありません。 経験の差はあれど、それなりの制作会社であれば最近ではどこでも提案に含めてくることでしょう。
グロース支援についても同様で、MAツールの活用やスプリットテストを提供する会社は他にもあります。しかしその両方を理解し、実装も含めて、高いレベルでこの2つを結びつけて実行している会社はそう多くはありません。

シナップではサービスの立ち上げ時はもとより、運用フェーズにおけるグロース施策、DMP、MA、A/Bテスト、スプリットテスト導入支援の際もUXデザインとセットでの実施をお薦めしています。
UXデザインとグロース支援を掛け合わせることで、戦略的に、より精度の高い仮説検証を繰り返し、継続的にサービスを成長させていくことができるのです。

次の章では、UXデザインを導入する上で基本となる、ペルソナとカスタマージャーニーマップについて解説いたします。

UXデザインで考えること①:ペルソナ

1708UX02.jpg ペルソナとはサービスやウェブサイトのターゲットユーザーをモデル化したもので、そこでは名前、年齢、職業、年収、趣味、一般的なプロフィール項目だけでなく、どういったものに価値を感じているのか等、その人の人となりが具体的にイメージできるような情報も盛り込み作成されます。

ペルソナを作成する目的は、ユーザーをより深く理解するためです。
それは、ユーザーに寄り添ったサービスデザインやUI制作、プロモーション施策を生み出すことへとつながります。UXデザインは文字通り、ユーザーの経験価値を作り出す、または向上することを目的としているため、「そのユーザーはどういう人間か」を理解することは、UXデザインの要となります。またペルソナを作成することによって、プロジェクトチーム内でのターゲットユーザー像が個々に異なってしまうことを防ぎます。

チーム内で詳細イメージの認識が統一されていることは、全方位的に広く浅いものなってしまいがちなデザインやコンテンツ、マーケティング施策などを、狭く深く検討、ディスカッションすることを可能にします。そして、そのデザインやコンテンツがペルソナに最適かどうか確認しながら進めることで、より効果的な施策の実施ができるのです。
シナップでは、ユーザーインタビュー等のユーザー調査を行うものから、企画担当者とのディスカッションによるものまで、様々な規模でペルソナ開発の実績があります。

UXデザインで考えること②:カスタマージャーニーマップ

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カスタマージャーニーマップ(以下 CJM)とは、ターゲットユーザーの一連の行動を時間軸に沿って可視化したものです。対象となる時間軸や、それに沿って整理するべき情報はプロジェクトによって異なりますが、よくあるケースとしては、前述したペルソナがサービスやサイトを認知してからゴール(お申込みや購入)に到達するまでのストーリーを作成することが多いです。

このような一般的なCJM では、ユーザーとサービス、Webサイトの間にはいつどのようなタッチポイントがあるのか、 ユーザーはその時どのような行動をとるのか、感情はネガティブかポジティブか、などが可視化されているので、 ユーザーを理解することはもちろん、どのタイミングでどのような施策を行えばいいのかを検討する時にも大変有意義です。
CJMという手法が一般化されるまでは、ユーザーの理解は各タッチポイントで取得できるデータ(例えば、レジのPOSデータ)で行うことが多かったのですが、 CJMを用いることによってユーザーをストーリー(文脈)で理解することができるようになりました。

人間には必ず時間軸が存在し、行動や感情には理由があります。
ユーザーがなぜそこに至ったのかは、その前の行動を見ることによってより深く理解することができ、課題解決へと導くことができるのです。
シナップでは、Webサイト制作以外でも営業フローの見直しや、MAツールの活用など、様々なプロジェクトでカスタマージャーニーマップの作成もペルソナと合わせてサポートをしております。

さいごに

いかがでしたでしょうか。
シナップではUXデザインの導入や導入後の活用方法など、サイト成長のための様々な取り組みを行っております。ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

また、『SINAPJournal 2017 Summer』のPDFを全てご覧になりたい方は、下記URLよりご確認いただけます。こちらもぜひチェックしてみて下さい!

ダウンロード(4.7MB):SINAPJournal_2017s.pdf

サービスの成長を目指し、様々なお手伝いをしています。

シナップは、クライアントのビジネス立ち上げ、サービスの継続的発展をサポートすることを得意としている会社です。UI改善はもちろん、オウンドメディア戦略、DMP導入支援などマーケティング戦略に基づく様々な改善活動に関するご相談がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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