ビジネスとデザイン 〜これからのビジネスに必要なものとは〜

2020.06.24

cover image こんにちはシナップ大川です。
いま国内外でデザインのビジネス活用について注目が集まっています。「デザインのビジネス活用」それはいったいどういうことでしょうか。
そこで今回はクライアント、パートナーのみなさまにお送りしている『SINAP Journal 2020 Winter』から「ビジネスとデザイン」という記事をご紹介したいと思います。

高まるデザインの重要性

「経営にデザインを取り入れていきましょう」。経済産業省・特許庁は2018年5月「『デザイン経営』宣言」という報告書を発表しました。

これは製品やサービスのコモディティ化が加速し、機能による差別化が困難な今日、製品やサービスの事業戦略、その最上流からデザイン(顧客起点で考えるデザイン的観点、手法)を取り入れることで、ブランド力やイノベーション力を向上させ、企業の競争力向上を図りましょうという提言です。

「経営にデザインを」と聞いてもピンと来ない方もいらっしゃると思いますが、アップルやダイソン、国内ではマツダやメルカリなど、製品やサービスのデザインに一貫性や意思のある企業を想起するとイメージしやすいかもしれません。

これらの企業は競合他社と比べ、ユーザーフレンドリーで、製品やサービス、ブランド力が強く、大きな成長を遂げています。

いま、こうしてデザインを、経営や事業に活用する取り組みは世界的に注目を集めており、実際にデザインへの投資効果が高いことも様々な調査で明らかになっています。

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『デザイン経営』宣言より

顧客体験を紐解き、サービス全体をデザインする「UXデザイン」の注目や広がりもこうした流れのひとつとみることができるでしょう。

今後、製品・サービスの開発にデザイン的アプローチを行うことはますます重要になってくることがうかがえます。 それはつまり、製品・サービスは「機能を開発」するものから、「顧客体験をデザイン」するものへ変わりつつあると言えるのではないでしょうか。

Webサイトが顧客体験の中心になってくる

なかでもWebサイトは顧客体験の中心として非常に重要な役割を果たすことが多くなってきました。

ひとつはスマートフォンの普及によって、多くの人が今まで以上にWebサイトへアクセスしたり、アプリを利用するようになったことが理由としてあげられます。さらに、技術の向上によって、情報を閲覧するだけの役割ではなく、インタラクティブに機能し、様々なソリューションを提供するWebアプリケーション化の流れもあります。

加えて、近年サブスクリプションモデルによる「プロダクトのサービス化」が注目されています。単に「製品」を販売するのではなく、製品を中心とした一連のサービスを、月額制のサブスクリプションで提供し、導入後も適宜アップデートや新機能の追加を行うモデルです。また、製品利用のデータを元に最適な設定にソフトやハードを調整するなど、旧来の販売・サポートのモデルでは提供できなかった利便性を提供し、顧客と繋がり続けていくビジネスの形です。

こうしたサービスの顧客接点もまた、Webサイトやアプリが担っています。いま多くのサービスにおいてWebサイトは顧客接点、ビジネスモデルの中心にあり、顧客の体験に大きく影響します。

Webサイトやアプリも単体で作るのではなく、サービス全体をデザインすることとあわせて考えていくことがより重要になってきています。

事業やサービス全体をデザインし、成長を作りだすシナップ

2004241741.png シナップではWebサイトの制作のみならず、UXデザインやリーン・スタートアップのプロセスを用いて、事業やサービス全体をデザインし、そのソリューションを一緒に考えるところからお手伝いをしています。

その上でWebサイトやWebサービスを構築、さらに、ローンチ後は、A/Bテストやオウンドメディアの活用、デジタルマーケティングなど、そのサービスの成長を支援する様々な施策と合わせた「グロース運用」を提供し、事業の継続的な発展をサポートしています。

もちろん、これら全ての工程で、UXデザインのプロセスで明らかにしたコンセプト、ペルソナ、顧客インサイト、ユーザーストーリーなどを活用していきます。

これはサービスの立ち上げから、制作、運用までを一貫して行うことができるシナップならではの強みです。 サービスに対する深い理解によって、どのフェーズでも精度の高いアウトプットを実現しています。

UXデザインの効果

UXデザインのプロセス.png UXデザインではサービス全体を俯瞰し、ユーザー調査やワークショップを通して、ペルソナ、カスタマージャーニーマップを作成、ユーザー体験を洗い出し、ユーザーが抱える課題やインサイトを探ります。

ユーザーの理解が進んできたら、それらを踏まえて仮説を作りサービスのアイデア・コンセプトに落とし込み、プロトタイピングを行いながら検証していきます。

こういった仮説と検証のプロセスを繰り返していくことで、サービスに一貫したUXをもたらし、確かな改善へと繋がります。

こういったUXデザインのプロセスをプロジェクトメンバー全員が参加してワークショップや日々の検討・議論を行うことは、サービスが改善するだけでなく、プロジェクトも目的や個々人の役割への理解が深まり、当事者意識をもってそれぞれが迅速に動けるようになるなど、プロジェクトを成功に導くためのカルチャー醸成にも大きな効果があります。

シナップでは前述の通り、UXデザインをサービス構築・運営の過程全てで一貫して活用しチームに浸透させていきます。そのため制作・開発や運用を行わない一般的なコンサルティングとは違い、その効果の持続と最大化を目指すことが可能です。

新規事業、サービスの構築などで、デザイン的アプローチを取り入れてみたい、どうやって進めていくのだろうとご興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。

サービスの成長を目指し、様々なお手伝いをしています。

シナップは、クライアントのビジネス立ち上げ、サービスの継続的発展をサポートすることを得意としている会社です。UI改善はもちろん、オウンドメディア戦略、DMP導入支援などマーケティング戦略に基づく様々な改善活動に関するご相談がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

SINAP Journalについて

クライアント、パートナーのみなさまにお送りしているシナップの活動報告も兼ねた不定期冊子(だいたい年2回のペース)です。 シナップの活動や業界のトレンド、スタッフ紹介など掲載しています。
本記事が掲載されている『SINAP Journal 2020 Winter』は下記のURLからPDFでもご覧いただけます。他の記事もあるますので、ぜひチェックしてみてください。

ダウンロード(3.3MB):SINAPJournal_2020w.pdf

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