Webサービスを成功に導くシナップのUXリサーチ

2023.10.04
  • UXデザイン

こんにちは。シナップ大川です。
今回はシナップの活動報告も兼ねた小冊子『SINAP Journal 2023 Summer』に掲載した「Webサービスを成功に導くシナップのUXリサーチ」の記事をご紹介します。

ユーザーの体験をデザインするための最初の一歩

UXリサーチは、ユーザーのニーズや要求を様々な方法で調査し、その情報を製品やサービスの開発や改善に活かすことを目的とする調査です。
UXデザインのプロセスとしてご存知の方も多いのではないでしょうか。

ユーザーの体験をデザインするための最初の一歩であり、調査結果が開発や改善を行う際の方針の拠り所にもなるため極めて重要なプロセスと言えるでしょう。
そのため、効果的なUXリサーチは、Webサービスの成功には欠かせないと言っても過言ではありません。
一方で、UXリサーチを行ってみたいと考えてはいるものの、何から手をつけていけばいいか、どのような時に活用すべきかに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回はUXリサーチをするタイミングやメリット、デメリットについて、最後にシナップのUXリサーチをご紹介できればと思います。

探索型リサーチと検証型リサーチの2つのアプローチ


UXリサーチというと、体系立てられた一連の調査フローがあると思われる方もいるかもしれませんが、冒頭でも述べた通り、実際は様々な調査方法を駆使してユーザーのニーズやインサイトを調査する行為の総称です。

代表的な調査方法としてはユーザーインタビューやアンケート、ユーザーテストや、ヒューリスティック調査などがあげられます。

そんなUXリサーチですが、大きくは「探索型リサーチ」と「検証型リサーチ」の2つのアプローチに分けられます。

探索型リサーチは、ユーザーの潜在的なニーズや要件を明確にするために行われます。
主に定性調査の手法を用いて、ユーザーが抱える課題や望むサービス、機能を把握していくアプローチ方法です。
先ほどあげた、ユーザーへのインタビューやアンケート、ユーザーテストなどはこれらに含まれます。
サービスの企画段階、ニーズや課題がはっきりとしていない状態の時に有効な手法です。

一方、検証型リサーチは、仮説やアイデアを検証するために用いられる手法です。
プロトタイプによるユーザビリティテストやABテスト、アクセス解析など、主に定量的な手法を用いて、改善の方向性を明確にしていきます。
実際は調査したい対象の段階・内容によって、これらの手法を使い分けながら調査していくことになります。サービスの初期段階では探索型リサーチ、サービスの改善などでは検証型リサーチを中心に行っていくことが多いでしょう。

SINAPのUXリサーチ

UXリサーチのメリットとデメリット

UXリサーチのメリットは、ユーザーを理解することで仮説の精度、予測の解像度をあげていくことにあります。
ユーザーが何を考え、どのように行動するのか。UXリサーチでは特に数値化できないインサイトを深く掘り下げ、予測の解像度をあげることによって、サービス開発のアイデア、意思決定に役立てます。
またUXリサーチのプロセスではプロジェクトメンバーが調査やインタビューを通して、ユーザーの理解を深め、サービスの改善を検討・議論することで、プロジェクトに対するメンバー間での共通認識を醸成していく効果も見逃せません。
プロジェクトチームのカルチャーの形成にも大きな効果があります。

一方で、デメリットもあります。
まずは時間とコスト。UXリサーチに限ったことではありませんが、調査は入念に行えばそれだけ質も量も高まりますが、時間やコストは増えていきます。そしてどれだけ調査をしても、結果が保証されるものではありません。どこまで調査をするべきか、適切な判断が必要でしょう。
また、バイアスの影響を受ける可能性があることにも留意したいところです。UXリサーチは定性的な調査を主体とするため、量的な裏付けに弱く、得た情報や分析が主観的になる可能性があります。

シナップのUXリサーチ・体験設計の強み

以上のように、UXリサーチはWEBサービスの成功には欠かせない重要なプロセスですが、手法の多さやデメリットも存在します。いきなり始めるのには難しい側面もあるでしょう。
シナップのUXリサーチは、これまで長年に渡りUXデザインの手法を用いてクライアントのサービス成長を支援してきたシナップが、成果にフォーカスして磨き上げた独自のフレームワークをベースに提供するものです。

フレームワーク化により、従来こうしたリサーチのデメリットであった時間とコストを削減し、さらにプロの視点からみるヒューリスティック調査、ABテストサービスで養った定量的なアプローチを交え、精度の高いアウトプットをめざします。


▲ フレームワーク化されたシナップのUXリサーチ・体験設計のフロー例

UXリサーチだけのご依頼、体験設計だけのご依頼も承っています。課題に合わせて、実施内容を提案いたしますので、気になった方はぜひお気軽にご相談ください。

UXリサーチ・体験設計 サービスページ
シナップのUXリサーチ

Web戦略から制作、グロースまで総合的に支援します
シナップはサービスの継続的な成長をサポートするデザインコンサルティングです。戦略的から制作・開発、そしてサービスのグロース・運用まで、すべてのワークフローにおいて支援が可能です。
この記事をシェアする
大川 貴裕
大川 貴裕
Webサイトをはじめ、企業のブランドデザイン、CI/VI開発、グラフィックデザインなど幅広い分野で活躍している。国際的なデザインコンペティションほか受賞多数。近年はWebデザイン専門学校などでUXデザインの講師も行う。

関連記事

Webサービスを成功に導くシナップのUXリサーチ

2023.10.04
  • UXデザイン

一見良さそうに見えるデザインにも問題点が… デザイン4大原則から考えるUIデザインの完成度を高める方法

2023.06.06
  • UXデザイン
  • UI/UX

カスタマージャーニーマップは何で作る?カスタマージャーニーマップを作るツール3選

2022.10.25
  • UXデザイン

UXリサーチとは?今日からスモールスタートで始めるUXリサーチ

2022.06.14
  • UXデザイン

成長するサービスに必要不可欠なデザインシステム4つのメリット

2021.11.09
  • UXデザイン

成長するサービスを支えスケールを可能にするデザインシステムとは

2021.10.12
  • UXデザイン

いますぐできる利用者のネガティブな感情を取り除き、 ポジティブな感情をもたらすUXデザインのヒント

2021.04.13
  • UXデザイン

春のスタートダッシュを決めよう!~2021年度版:Web業界の新人さんにオススメの書籍10選~

2021.04.07
  • UXデザイン

この3つだけはおさえておきたい。明日から作業効率が大幅アップする!この半年で行われたAdobeXDの新機能(2020年6月-12月)

2021.01.14
  • UXデザイン

2020年春からおさえておきたいデザイントレンド 7選

2020.04.14
  • UXデザイン

参考にしたいデザインシステムまとめ 10選

2019.04.11
  • UXデザイン

簡単に作れて見栄えする!CSSで作るリッチなhover演出

2018.06.21
  • UXデザイン

パーツごとに見るモバイルUI:参考にしたいUIまとめ

2017.09.12
  • UXデザイン

パーツごとに見るモバイルUI:フォームの事例と、UIを考えるときのポイント

2017.09.06
  • UXデザイン

パーツごとに見るモバイルUI:カルーセルの事例と、設計・デザイン時に気をつけること

2017.08.29
  • UXデザイン

パーツごとに見るモバイルUI:ハンバーガーメニューを押した際のナビゲーションの表現方法

2017.08.23
  • UXデザイン

パーツごとに見るモバイルUI:ハンバーガーメニュー以外の特徴的なメニュー表現の事例紹介

2017.08.09
  • UXデザイン

視覚で伝わるインフォグラフィック!面白い事例も作ってみました!

2017.06.01
  • UXデザイン

初めてでも大丈夫!Adobe XDの書き出し機能と使い方

2016.12.14
  • UXデザイン

スムーズに検索させよう!複雑な検索をするときの画面やUIパターン

2016.02.09
  • UXデザイン

よくわかるIoTの仕組み 「モノ」とインターネットを接続するには

2015.11.19
  • UXデザイン

記事をページ分割するメリット・デメリット(モバイルフレンドリー対応)

2015.08.07
  • UXデザイン

モバイルフレンドリー対応:スマホで読まれる文字数は?

2015.07.30
  • UXデザイン

スマホサイトの「続きを読む」は必要か?(モバイルフレンドリー)

2015.05.28
  • UXデザイン

人気記事