実は前準備が重要!?ペルソナの作り方
こんにちは、村田です。
今日はUXデザインプロジェクトにおける『ペルソナ』の作り方について、簡単にご紹介します。
「ペルソナは知っているし、ぜひ取り入れたい。だけどどうやって進めればいいのか分からない!」という方、ご参考になれば幸いです。
1. ペルソナを作るための情報収集
既存サービスのブラッシュアップなら、今すでに利用しているユーザーの情報を、新しいサービスなら、そのサービス利用を想定してるユーザーの情報を集めます。
どんな情報を集める?
集める情報は大きく分けて2種類。定量データと定性データを集めます。
定量データとは、年齢や性別、職業など、いわゆるプロフィール情報です。
定性データとは、今どんな課題があるのか、何がきっかけでその課題が発生して、何を解決したいのか、今はなぜ解決できないのか(もしくはどうやって解決したのか)など、ユーザー一人一人によって細かに状況が変わるような情報です。
必要な情報の例を挙げてみましたので、ご参考ください。
|
どうやって情報を集める?
定性情報の集め方について、ユーザーに直接ヒアリングできればより正確な情報を得ることができますが、時間や費用などの関係でユーザーに直接聞けない場合は、ユーザー接点のある担当者へのヒアリングが実施できるといいでしょう。
ユーザー接点のある担当者へヒアリングする場合は、ユーザーを混ぜて話しを聞いてしまうとユーザーそれぞれの価値観が混ざってしまい、筋が通らないユーザー像が出てしまう可能性があるため、一人一人のユーザーを思い浮かべてもらいながらヒアリングしていきましょう。
2. 集めた情報の整理、分類
1で集めた情報について、課題やきっかけをグルーピングし、それぞれのボリュームの多さ、また、それらの課題を抱える人たちのプロフィール情報が分かるように整理・集計します。
グルーピングしたまとまりで、メインやサブのユーザー層をどこにするのか決めていきます。
ここまでで、ペルソナシートに埋めるための情報が出揃ってきました。
3. ペルソナの状況設定、シートの作成
2で作ったユーザー層を詳細化し、いよいよペルソナシートを埋めていきます。
シートについては、『ペルソナ シート』などで検索するとたくさん出てくるので、使いやすい・共有しやすいファイルであることを意識して選ぶといいでしょう。
3-1. まずは大まかに埋めてみる
ペルソナ化したいユーザー層を選んで、定量情報(ここでは年齢と性別くらい)と定性情報(課題、きっかけ、解決したいこと、解決できていない理由など)を大まかにシートにまとめます。
3-2. ペルソナの顔写真を選んで、肉付けする
上の情報を元に、顔写真を探します。探す先は、フリーの素材サイトから探すことが多いです。
余談ですが、最近ではAIで作る顔写真なんてものもあり、今後探す幅が広がりそうです。
AI人物素材(ベータ版)|写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK
顔写真を選んだら、先ほどのシートの大まかな情報に対して、その人の状況や背景を意識して、詳細化した情報を書いていきます。
補足:性格の設定ってどうしてる?
ペルソナやCJMでは、状況やシーン(UX界隈では「コンテキスト:文脈」なんて言われています)を想像して、こんな風に使っているのか!こんなタイミングで見るのか!という、サービスを作る側の目線や自身の性格上からは思いつかない使い方に気づくことが大切です。
そのため、性格にとてもこだわる必要はなくて、「この人だったらこんな風に使うだろうな」にこだわって考えられればいいのではないかと思います。
私の場合は、顔写真と設定から、また複数人作るときは全体のバランスを見て、作ることが多いです。
4. レビュー
ここまで作成できたらあと一歩です。
作成した内容を、社内で、さらにクライアントにもレビューしてもらいましょう。
特に、最初にヒアリングに協力してもらったような、ユーザー接点のあるクライアントにレビューしてもらうと、とても具体的で参考になるFBが返ってきます。
FBに不明点があれば話し合い、取り入れるものは反映するなどブラッシュアップしていけば完成です!
さいごに
いかがでしたでしょうか。SINAPではこんな工程を踏んで作成していました。
実際は、ペルソナのシートを作るまでの情報収集や整理の方が時間がかかっていることの方が多いです。
また、一度作成したペルソナは、時間の経過やサービスの方針変更により変わっていくものですので、定期的に見直しして運用することも大事です。
それでは、少しでも皆さまの参考になりましたら幸いです。