【シナップ20周年記念リレーブログ #8】うすはりグラス記念品 紹介
こんにちは。シナップ大川です。
シナップは、おかげさまで今年で創業20周年を迎えました。 この20年間、ウェブ制作やデジタル戦略の分野で数多くのプロジェクトに携わり、多くのお客様やパートナーに支えられながら成長してまいりました。
この節目を記念し、特別な感謝の気持ちを込めて、繊細で美しいガラス器「うすはり」で知られる松徳硝子の「うすはり タンブラー」に、シナップがデザインした模様を施した特別な記念品を作成いたしました。
このタンブラーは、私たちにとって特別な意味を持つ記念品です。
今回のシナップ20周年記念リレーブログでは、松徳硝子との素晴らしいコラボレーションと、この特別なタンブラーの魅力をお伝えしていきます。
松徳硝子のご紹介
松徳硝子
松徳硝子は、大正11年(1922年)創業の老舗で、その卓越した技術と伝統により、日々の生活に溶け込む美しいガラス製品を生み出しています。特に、繊細で美しいガラス器「うすはり」は、全国に多くのファンを持つ逸品です。
グラスは極限まで薄く、手にした瞬間に感じる繊細さと軽やかさに驚くことでしょう。一方で、耐久性、実用性を兼ね備え、国内外の高級レストランやホテルでも愛用され、プロフェッショナルな場面でもその品質が高く評価されています。
松徳硝子とシナップ
もともとシナップの創業メンバーはシナップを始める以前より、松徳硝子の齊藤社長とご縁があり、東日本大震災の復興支援の一環として、私たちが支援している酔仙酒造が震災後初めて大吟醸酒を発売した際にも、松徳硝子のオリジナル冷酒器とセットにした「復興応援感謝セット」でご協力いただきました。
そんな関係もあり、私たちは20周年を記念するにあたり、松徳硝子さんにお願いしたいと考えました。
それは、私たちが大切にしてきた「繊細なものづくり」への共感と、長く愛される製品を作り続けている松徳硝子の哲学に深く憧れ、共鳴しているからです。
現在、大変人気の松徳硝子なので、通常このような形での制作はお引き受けいただけないのですが、今回は齊藤社長のご好意により実現することができました。スケジュールもふくめ、感謝しかありません。
「B品」無駄をなくし、環境に優しい選択
今回作成したタンブラーは「B品」となっていますが、その品質は私たちの目には見分けがつかないほどの高いものです。通常であれば廃棄されてしまうことが多いのですが、無駄をなくし、環境に優しい選択をするため、松徳硝子様のご好意により、この「B品」にシナップでデザインした模様を施した記念品を作成いただきました。
こだわりと遊び心のあるデザイン
デザインはシナップ小茅が担当しました。
こうした記念品はともすると作り手の主張が強いデザインになってしまい、普段使いしにくいものになりがちです。
せっかくの良いグラスですから、ぜひ使って欲しい。日常に溶け込めるようなデザインを何パターンも試行錯誤し、シンプルなモノグラムのデザインに落とし込んでいきました。 すぐに気が付かれるかたもいると思いますが、モノグラムにしたマークはシナップのロゴをモチーフにしています。
そしてこちらは気が付かれた方がいるかわかりませんが、一つだけシナップのロゴマークがしっかりと入っているのです!
そんな遊び心を感じていただければ幸いです。
ちなみに今回の『SINAP Journal』の表紙も同じデザインですが、こちらも一箇所だけシナップのロゴマークがしっかりと入っていますので、ぜひチェックしてみてください。
松徳硝子 工場見学レポート
記念品作成にあたり私たちは実際に松徳硝子の工場へも足を運び、実際の製品や制作工程なども見学させていただきました。
ここからはシナップ村田の工場見学レポートをお送りします。
すべての工程で職人の手によって作られるグラス
それではここからは、工場の様子や制作の様子をご紹介します!工場内部のエリアによっておおよその作業内容が分かれていますので、エリアごと(5つに分かれています)にご説明します。
熱い工場の中、機械とガラスを巧みに操る職人さんの様子を少しでも伝えられたらと思います。
1 吹きエリア
窯から取ったグラスの下玉からグラスの形状にするところです。私が見学した時は、1日の生産目標を超えていて、若手職人に積極的に練習してもらっているところでした。
職人は2人or3人1組で生産しており、どのグラスが誰が吹いたかわかるようにしているそうです。どうしても吹きで失敗してしまうこともあるそうですが、なぜ失敗したのか振り返り、次に生かせるような取り組みだそうです。失敗自体を悪とせず、よりより生産が続けられるような姿勢が素晴らしいと感じました。
2 冷却エリア
吹いた直後のグラスは五百度を超えているらしく、素手ではさわれません。また、ガラスは急速な冷却に弱いとのことで、ゆ〜くりと冷やしていく必要があります。除冷庫に入れてベルトコンベアで移動させつつ、数時間かけて冷やしていきます。
3 火切りエリア
飲み口の部分を作るためにガラスをダイヤモンドで線を引きます。その後バーナーで炙ると、熱膨張によりパカっと外れて飲み口ができあがります。(個人的に見ていて気持ち良いほどパカっと外れていました。これも職人のなせる技。)
4 削りエリア
飲み口を滑らかにするために加工をするエリアです。円盤の上に細かい砂を落とし天然のやすり場を作り、そのやすりに対してグラスを当てることで切り口を加工します。グラスはとっても軽くて薄くて割れてしまいそう…なのに、一定のスピードで次々と作業をされていました。
その後はさらに1つ1つのグラスをバーナーで炙り、より滑らかに加工していきます。(写真はバーナーで炙るための機械です。)
5 検品・梱包エリア
いよいよ最後のエリアです。いくつもの検品項目を設定して、人が目視でチェックして出荷できるかを判断します。
ほかにも、窯の火を24時間365日絶やさないようにするために見張り番をされている方もいたりと、全ての工程において人による管理・製造がされています。
こちらのグラスは本当に薄くて軽くて、これが人の手によって作られていることに感動を覚えます。
もちろん規格に沿わないグラスもありますし(原料として戻せるそうです)、規格の中でも細かなばらつきが出てしまう特性もありますが、それをグラスの個性として片付けるのではなく、グラスの薄さが最大の特徴という芯をぶらさずに、一定の品質を出し続けることへの責任や挑戦の姿に感銘を受けました。
いかがでしたでしょうか。背景を知ることでお手元にあるグラスがさらにお気に入りのお品となっていたければ幸いです。
感謝の心をこめて。シナップスタッフによる梱包作業
さて、こうしてできた記念品ですが、その梱包と記念シールやご挨拶のカード封入などの作業はシナップの坂西、大川、村田が実際に工場に赴き、お手伝いさせていただきました。
お手伝いできる範囲として、一つ一つのタンブラーを丁寧に箱詰めし、カードを封入、外箱にシールを貼る作業を行ったのですが、タンブラーの美しさを損なわないよう、慎重に梱包し、シナップのロゴ入りシールをしっかりと貼りました。
作業は単純なものですが、一つ一つ手に取り、箱に詰めながら、この20年間の歩みや支えてくださった方々への感謝の気持ちを胸に刻みました。
(ちなみにここでも齊藤社長に手伝っていただきました。もうなにからなにまで感謝です。)
記念品について
今回の20周年記念品である「うすはりタンブラー」は、シナップにとって特別な節目を祝う象徴的なアイテムとして、長年お世話になっているクライアントやパートナー、そして日々支えてくれるスタッフにお配りしています。この記念品は、販売用ではなく、シナップと深く関わってくださった方々への感謝の気持ちを形にしたものです。
松徳硝子の「うすはりタンブラー」は、その繊細さと美しさで、私たちが大切にしてきた「ものづくりの精神」を体現しています。お手元に届いた際には、ぜひこの特別なタンブラーを手に取り、その薄さやデザインを感じながら、私たちの感謝の気持ちを感じ取っていただければ幸いです。
シナップはこれからも、皆さまに支えられながら新しい挑戦を続けてまいります。この記念品が、皆さまとのこれからの未来を共にする象徴として、末永く愛用していただけることを願っています。
改めまして、20年間のご支援に心より感謝申し上げます。
そしてこれからも、どうぞよろしくお願いいたします。