武士でもわかる⁉︎ UXデザイン失敗あるある -6つの失敗から学ぶ 転ばぬ先の杖-
こんにちは。デザイナーチーム飯山です。
ブログを読んで頂いている方の中には、私たちの活動報告としてお送りしている冊子『SINAP Journal 2020 Winter』がお手元に届いた方もいらっしゃるかと思います。
今回はその冊子の中から、UXデザインを実践する際によくある失敗とその回避策をイラストで紹介する「武士でもわかる⁉︎ UXデザイン失敗あるある -6つの失敗から学ぶ 転ばぬ先の杖-」をお届けします! それではさっそくいってみましょう。
1.UXデザインをすることが目的になっている
手段が目的になってしまうことはよくあることですが、デザイン的手法は最近のトレンドでもあるため、この罠にはまりがち。 しかし、ただプロセスをなぞり、やった気になるだけでは限られた成果しか得られません。始める前に参加者全員で目的をきちんと把握し、このプロセスに期待される成果を確認しておくことが本当に、本当に重要です!
2.そもそも理解が得られない、予算が取れない
UXデザインはとにかく説明が難しい!周囲や上長の理解を得るには、「ユーザーの体験」が重要な時代であること、それらを調査・検証を交えて一度まとめた方が思いつきで進めるよりもユーザー理解に根ざした精度の高いアイデアになること、このプロセスを通してメンバーの知識や目線が合うなどメリットがあること、これらをきちんと説明するといいでしょう。ペルソナなど成果物を示すのもあり。
3.上司は見た目のデザイン成果物ができあがると思っていた
名称に「デザイン」とついているが故に、見た目の話だと思われがちなのも事実。ちゃんと説明をしておかないと後々「デザイン成果物がないじゃないか!こんなかったるいことしてる場合じゃないんだよ!」というトラブルにも。こんな時は「デザイン」という言葉を使わず、「UXリサーチ」「プロトタイピング」などフェーズごとの別の言い方で説明するのもひとつの手でしょう。
4.決裁者が参加せず、報告会でひっくり返り、やり直し...
たくさんの時間をかけた調査と検討、練りに練ったプロトタイピングをいざ決裁者に見せたところ、「目的が違っていた」と、その場でひっくり返ることはよくある話。ぜんぜん笑えません...。これを防ぐには最初から決裁者を含むメンバー全員がプロセスに参加することです。UXデザインの真価は、トップを含むメンバー全員が課題解決に取り組み、一貫したUXを作りだすことにあります。
5.プロジェクト初期にやったきりでその後活用されない
せっかくコストと時間をかけて取り組んだUXデザイン、出来上がった様々な資料や知見をきちんと活用できているでしょうか!?やったきりでその後利用されないケースは本当に数多。これを防ぐには新しいメンバーが加わったら必ず共有するものとしてきちんとフローに加え、共通言語化していきましょう。さらに、定期的にこの話題のミーティングを開き、更新を行っていくことも大切です。
6.ついプロトタイプを作り込んでしまい過ぎた
プロトタイプは仮説を検証するためのもの。完成品ではありません。しかし、目に見える形で実態をともなってくると、色々とアイデアを加えたり具体化したくなるのが人の業。気がつけば時間をかけすぎた上に、肝心の仮説を検証するには要素が多すぎることもしばしば。これを回避するためには、始める前に目的の明確化とスピード重視を心がけましょう。
(illustration 沼田光太郎)
ダウンロード(3.3MB):SINAPJournal_2020w.pdf |
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ここにあげた失敗例以外にも、陥りやすい失敗は大小様々。それは企業の文化や体制、プロジェクトチームの性質などによっても変わってきます。担当者の方に興味があっても、なかなか社内の理解が得られない。そんなこともあるでしょう―。
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