Webサイトの課題、正しく把握できていますか?Webサイトの課題抽出やサイト分析の方法を解説します
シナップのグロースチームの三國です。
グロースチームは、お客様のWebサイトのサイト改善やアクセス解析・分析、内製化支援などを担当しています。
今回は私たちのサービス「サイト診断・ボトルネック特定」をご紹介します。
Webサイトの課題、正しく把握できていますか?
突然ですが、みなさんが運営しているWebサイトに関して質問です。
自分の担当しているWebサイトに、どんな課題・どんな問題があるか正しく把握できていますか?
課題を正しく把握していないのに、「(なんとなく)ここが悪そうだ」「たぶんこうすれば良くなる」なんて、「思いつき」や「勘」でサイト改善を進めていませんか?
もちろん、直感に頼った改善策を実施することも悪いことではありません。改善に繋がることもあると思います。
でも、課題が特定できていれば、もっと精度・確度が高い改善策を進めることができるのです。
今回は、Webサイトの課題を見つける方法について紹介していきます。
課題を見つけてみよう
Webサイトの課題を見つける方法を紹介するために、今回は以下のようなサンプルサイトを例として進めていきます。
資料請求によるリード獲得を目的としたLPをサンプルとしてみます。
1.Webサイトのゴールはなんですか?
Webサイトの課題を把握するために、まずはWebサイトのゴールを明確にしましょう。
ゴールが曖昧な状態では、何が良くて何が悪いのか判断することができません。
Webサイトに来訪したユーザが、どんな行動を取るとゴール達成なのかを明確にしましょう。
サンプルサイトのゴールは、もちろん資料請求完了(CV画面への到達)ですね。
2.主要ページを図にしてみましょう
先程のサンプルサイトのように、図にしてみましょう。
ユーザがランディングするページから、ゴールまでの主要ページを図としてまとめます。
もちろんスプレッドシートなどでもOKです。
3.大まかな数字を埋めてみましょう
ゴールが明確になったので、ゴールまでの各ページの数字を埋めてみましょう
たとえばサンプルサイトは以下の数字とします。
1,000人来訪して、そのうち100人がフォームに遷移、そのうち5人が完了している。
4.気になる点を探してみましょう
サンプルサイトの数字で気になる点を見てみましょう。
- 気になる点1.LPに1000人来訪しているが、フォームには100人(10%)しか遷移していない
- 気になる点2.フォーム100人のうち、完了は5人しかいない(5%)
2つ気になる点が見つかったので、それぞれアクセス解析ツールで詳細を見ていきましょう。
5.気になる点1:LPの離脱が多い
LPを離脱した900人のうち、エンゲージメントの発生ありが200人、なしが700人でした。
1000人の来訪がありますが、200人しかエンゲージメントが発生していません。
残りの700人はすぐに離脱しているようです。
この700人はなぜ離脱してしまうのでしょうか?
700人の流入元を見てみましょう
エンゲージメントの発生がなかった700人のうち、50人が広告A経由の流入、650人が広告B経由の流入でした。
広告B経由のユーザは、LPをほとんど見ずに離脱してしまっているようです。
これはユーザが広告を見て期待した内容と、LPのファーストビューの内容がミスマッチを起こしてそうですね。
広告の内容を調整するか、LPのファーストビューを広告にマッチする構成に変更する必要がありそうです。
エンゲージメントの発生があった200人の流入元は、広告Aでした。
広告Aに集客を寄せるのも良さそうです。
6.気になる点2:フォームの離脱が多い
LPに来訪した1,000人のユーザのうち、100人がフォームに到達しています。
そのうち5人が完了、95人はフォームから離脱してしまっています。
95人の「フォーム入力開始」したかどうかを確認したところ、フォーム入力開始した人は35人、していない人は60人でした。
フォームに到達した100人のうち、60人は入力せずにすぐ離脱しているようです。
入力せずに離脱したということは、フォーム上部の構成が期待と違ったのかもしれません。他にも、フォームの入力項目がたくさん目に入ってきて「時間がかかりそうだ、今度にしよう」と思い離脱したのかもしれません。
それらをヒントに改善施策を考えるとよさそうです。
また、フォーム入力開始した35人については、入力開始はしたが、完了まで到達しなかったユーザです。
フォームのどの項目で離脱が多いのか深堀りすると良いでしょう。
特定の入力項目での離脱が多い場合は、その項目を見直すと効果が見込めそうです。
7.抽出した課題まとめ
今回の分析で分かったことを整理すると以下のようになります。
LP
- 広告Bはエンゲージメントの発生がない
- 広告Aに寄せるのも検討
- 広告Bを続ける場合は
- 広告内容の見直し
- LPのファーストビューを広告にマッチする必要あり
- 広告Bを続ける場合は
フォーム
- フォームの入力がない60
- 入力せずに離脱している
- フォーム上部の構成の見直し
- フォーム入力項目の見直し
- フォームの入力がある35
- 入力開始しているが、完了していない
- 離脱の原因を深堀りする
- 特定の入力項目での離脱が無いか
- エラーなど発生していないか
- 入力開始しているが、完了していない
簡単な調査ですが、解決すべき課題や、深堀りすべき内容が少し見えてきたと思います。
まとめ
このように、サイト全体を図にし、数字を埋め、気になった箇所をさらに詳細を確認していくことで、現状の課題や次のタスクを抽出していくことが可能です。
今回はとても小規模なWebサイトですが、大きなWebサイトでもやることは変わりません。
主要ページを図に起こし、数字を埋め、気になる点を抽出し、深堀りし課題を特定する。
課題が抽出さえできれば、色々な打ち手を考えることができます。
まずは、正しい現状把握が最も重要なのです。
「上手く課題が抽出できない・・・」という方は、ぜひシナップにご相談ください
グロースチームでは、お客さまのWebサイトの改善をお手伝いしています。
毎月2社限定でサイトの簡易診断を無料でご提供しています。
気になった方は、ぜひ一度ご相談ください。