これからのコーポレートサイトの姿

公開日: 2023.07.19更新日: 2024.07.05

こんにちはシナップ大川です。
今回はコーポレートサイトについてお話ししたいと思います。

デジタル時代の急速な発展に伴い、企業はオンライン上で存在感を示すことがますます重要になってきています。
その中でも、コーポレートサイトは企業の顔として、ブランドイメージの向上や顧客との接点を提供する重要なツールです。
ここであえて「ツール」と書いたのは、活用していくものだということを示したかったからです。
コーポレートサイトというと、積極的な活用というよりも、どうしても企業の基本情報が整理、掲載されている「基本情報の場」としての利用が現状も多いように感じます。

一方で、デジタルデバイスやWebテクノロジー、ユーザーの期待は絶えず変化しています。

冒頭で述べたように、企業のオンライン上での存在感は今後ますます重要な課題です。
コーポレートサイトも、従来の情報掲載だけの役割ではなく、積極的に活用し、オンライン上でのプレゼンス向上や顧客との接点づくりに活かしていきたいところです。

そこで今回は「これからのコーポレートサイトの姿」と題して、近年のトレンドを踏まえながら、ユーザー体験の向上や新しいアプローチ方法について考えてみたいと思います。

一歩進んだマルチデバイス対応


現在では当たり前になってきていますが、まだまだ上手に対応できていない企業も多く見られます。
スマートフォンやタブレットの普及に合わせて、コーポレートサイトもモバイルファースト、マルチデバイス対応のデザインが重要です。

「うちはBtoBだからPCで閲覧できればいいんだ」と思われる方、一度コーポレートサイトのアクセスデータを確認してみてください。
スマートフォンやタブレットからのアクセスはBtoC、BtoB問わず増加しており、ユーザーはデバイスを問わないシームレスな体験を求めています。

近年ではひとりで複数のデバイスを所有していることもしばしばです。
会社ではPCで閲覧するかもしれませんが、移動中はスマートフォンで、帰宅後はタブレットで、というかたもいるでしょう。

レスポンシブWebデザインの対応が済んでいたとしても、上に書いたように、ユーザーが複数のデバイスをシチュエーションによって使い分ける場合があります。サイトへ来訪するストーリーを設定し、どのページをどのように見て、どのように利用しているか、ストレスのない閲覧を提供できているかを見直してみると、よりよい体験設計ができるでしょう。

インタラクティブな要素

コーポレートサイトは、ユーザーとのより深い関係を築くために、インタラクティブな要素を取り入れることが重要です。
例えば、ビデオやアニメーション、インフォグラフィックスなど、インタラクティブだと感じるコンテンツを活用して、情報をより魅力的に伝えることができます。
また、ユーザーがコンテンツに対してコメントや評価を行えるようなコミュニティ機能を導入することで、実際にユーザー参加型の体験を提供することもできるでしょう。
企業によってはすでにコーポレートサイト内でコミュニティサイトを運営し、利用者との対話や共同開発などに役立ています。

パーソナライズドコンテンツ

さて、ここからは、もう少し最新のWebテクノロジーを活用するアプローチ方法も考えていきましょう。

ビジネスにもよりますが、ユーザー体験の向上を図るために、コーポレートサイトではパーソナライズドコンテンツが重要な役割を果たすようになってきています。
ユーザーの行動履歴や興味関心に基づいて、個別にカスタマイズされたコンテンツを提供することで、ユーザーの関与を高め、ブランドとの結びつきを深めることができます。

マーケティングオートメーション(MA)ツールは、こうしたパーソナライズドコンテンツの実現に役立つツールで、効果測定などの機能も充実しています。
一昔前は、こうしたMAツールは比較的大きな企業でないと導入しにくいイメージがありましたが、最近では導入しやすいものも増えてきています。

適切なMAツールの導入と適切な施策を通じて、コーポレートサイトはより強力なコミュニケーションツール、営業ツールになるでしょう。

データドリブンと最適化


コーポレートサイトの効果を最大化するためには、データを活用した最適化が欠かせません。

ユーザーの行動データやアクセス解析を活用し、サイトの改善点やユーザーのニーズを把握することで、より使いやすく魅力的なサイトに進化させることができます。
A/Bテストやユーザーフィードバックを活用しながら、持続的な改善を行うことが重要です。

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AIとチャットボット

少し未来の話もしていきましょう。
AIの進化はコーポレイトサイトにとっても見逃せません。

たとえば、AIチャットボットの技術は日に日に進化しており、コーポレートサイトでも今後ますます活用されるようになるでしょう。

有人のオペレーターと比べてしまうと、まだまだ微妙な部分もあるかもしれませんが、この辺りの進化は本当にはやく、ゆくゆくは24時間、ユーザーの問い合わせへの即時対応やカスタマーサポートの自動化などが期待されます。こうした機能が実装されているサイトと、ないサイトでは顧客満足度に差が生じるかもしれません。

ソーシャルメディアとの連携

最後にソーシャルメディアについても言及させてください。
コーポレートサイトは、単なる情報発信の場だけでなく、ソーシャルメディアとの連携を通じて積極的なコミュニケーションを図る必要があります。
ソーシャルメディアプラットフォームでのシェアボタンやリンクを設置し、ユーザーがサイトのコンテンツを簡単に共有できるようにするほか、企業のソーシャルメディアアカウントのリンクや最新の投稿からサイトに誘導することで、ユーザーとのつながりをより深めることができるでしょう。

オンライン上でユーザーのニーズにいち早く応えていくことが、今後ますます重要

いかがだったでしょうか。
マルチデバイス対応、インタラクティブな要素など、すでにトレンドで、目に見えてわかりやすいものから、パーソナライズドコンテンツ、データドリブンと最適化など近年注目を浴びているアプローチ方法、さらにAIとチャットボットの活用、ソーシャルメディアとの連携など、企業は、これらの技術や手法を取り入れつつ、オンライン上でユーザーのニーズにいち早く応えていくことが、今後ますます重要になってくるのではないでしょうか。

また、コーポレートサイトは単なる情報発信の場ではなく、ブランドとの関わりを深めるコミュニケーションツールとしての役割としても重要です。
今回は技術やアプローチ方法について重点的に触れてしまいましたが、この他のトレンドとして、近年では社会的な責任に関して言及するコーポレートサイトも増えてきています。
企業の持続可能性への取り組みや社会的な取り組みを伝えることにより、ユーザーはより共感しやすくなります。

というわけで、ユーザーのニーズを理解し、魅力的で使いやすいコーポレートサイトを構築することで、競争力を高め、成功を収めていきましょう!

シナップではコーポレートサイトのリニューアルはもちろん、UI/UXの改善、ABテストなどさまざまな実績があります。
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大川 貴裕
大川 貴裕
Webサイトをはじめ、企業のブランドデザイン、CI/VI開発、グラフィックデザインなど幅広い分野で活躍している。国際的なデザインコンペティションほか受賞多数。近年はWebデザイン専門学校などでUXデザインの講師も行う。

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