初めてのリーダー経験【WEB業界つまずく前に知りたい話】
この企画について
Web制作会社の若手ディレクターさんや、事業会社のWeb担当者さまのヒントになるかも?!
いただいたお悩みについてWEB業界で長年活動している方々に話を聞いてみる、座談会形式の企画です。
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パーソナリティ
坂西(バンザイ)
ウェブ制作会社社長、プロデューサー
(業界歴 約30年)
大崎(オオサキ)
プロジェクトマネージャー
(業界歴 約25年)
三國(ミクニ)
この企画のファシリテーター
(業界歴 約20年)
【お悩み】初めてのリーダー経験
ディレクター歴3年目にして、初めてリーダーを任されることになりました。
最近は小さなチームやプロジェクトのリーダーとしての役割を担う機会が増えていますが、リーダーシップを発揮するためのスキルや自信が足りないと感じています。どうすれば、自信を持ってリーダーを務められるでしょうか?
この記事でわかること
- リーダーの基本は、自信がなくても逃げずに決断すること
- すぐに実行できるスキルや心構え
- 周りのサポートを上手に受ける方法
1.自信は後からついてくる。「責任を持って逃げない」ことや「決める」ことが大事
リーダーにはさまざまな種類がありますが、今回はプロジェクトリーダーに焦点を当てて話します。
相談者さんは「やってみろ」と言われたものの、自信がなくて不安な状況みたいですね。どうしたらよいでしょうか?
自信って、後からついてくるものだと思います。最初から『これができるから自信がある』というものではないんですよね。
まずはやってみて、経験を積むことが大切。そうすれば、少しずつ自信もついてきますよ。
質問者さんが『スキルや自信が不足している』と感じているということですが、リーダーに本当にスキルや自信が必要なのか考えてみてほしいと思いますね。
プロジェクトには達成すべき目的があり、リーダーはその目的に向けてチームを同じ方向に導く役割を担います。
リーダー自身が自信やスキルを持っていなくても、それは大きな問題ではなくて、最低限、責任を持って逃げないことが大事かなと。
僕も坂西さんの『責任を持って逃げない』という意見に賛成ですね。周りを見てみると、皆、誰かが決断してくれるのを待っているんですよね。
だから、怖くても自分が決める役割を果たすだけで、意外と周囲から信頼されるものなんです。
その積み重ねが『あの人についていこう』、つまりリーダーシップにつながるんだと思いますよ。
なるほど。自信がなくても、逃げずに決断することがリーダーの基本なんですね。
小まとめ
- 自信やスキルは後からついてくるので、まずやってみて経験を積もう
- 責任を持って逃げないことや、決める役割を果たすと、その積み重ねがリーダーシップにつながる
2.すぐに実行できるスキルや心構え
責任を持って逃げないこと以外に、すぐに実行できるアドバイスはありますか?
具体的な僕のやり方だと、「自分はこう思う。みんなはどう思う?」っていう言い方をするようにしています。
「どうしたい?何でもいいんだけど良いアイデアないかな」っていう漠然とした投げ方は絶対しないようにしています。
とにかく自分が思っていることはこうっていうのを、感情を交えずに話すようにしていますね。
漠然とした投げ方をされるとどう答えてよいか分からないですよね。
それにリーダーが最初のコメントを言ってくれるとそれに対して発言しやすくなると僕も思いました。
あとは、『みんなが踏み込みたくないと思っている事に踏み込む』ですかね。
思っているけど言えない人もいるので、そういうところに触れるのは良いと思いますよ。
他にはありますか?
プロジェクトリーダーって『成果物の完成責任を持つ人』みたいな言い方もしたりするけど、やっぱり物ができないと負けなんですよね。
だから、チームをまとめて何か作っていくときにやることって合意形成しかないのかなと思っていて。
具体的には『みんなの意見を聞いて妥当そうなところに落とす』ことがリーダーがやるべきことかなと思うよ。
他には、嘘をつかないことも大事だと思う。同じ方向を向かせるためには信頼感が必要だから、
リーダーとして未熟でも嘘はつかないほうが良いかな。
嘘をつかない誠実さに似てるんですが、初めてのプロジェクトリーダーだとせっせと動いていることで「経験値もなければ上手く回せるわけでもないけど、あのリーダーが頑張ってるから自分も頑張ろうか」みたいなのもありますよね。
可愛がられる人というか。
助けてあげたい感ね
確かにそれもありますよね。一番初めに来てみんなに挨拶するみたいな小さなことからでもいいですね。
昭和的ですけど。
僕も新人の頃に、一緒にプロジェクトやってる人に缶コーヒー配って回るとか、
声が大きそうな人に事前に次の会議の相談をしておくとか、そいうのはやったなぁ
とりあえず飲みに行きましょうと誘ってみたり、タバコ部屋に入ったりも関係性作りになって良かったですよね。
でも今はオンラインだから難しいですね……
今ならDM送るとかですかね。それかSlackの雑談を拾って絡んでいくとか?
Slackの大勢が見ているところですごい感謝を伝えるっていうのも、相手も気分良くなるし、
積み上げていくと『この人がリーダーで良かった感』も出るので良さそうですね!
小まとめ
- 漠然とした投げ方(質問)はしない
- みんなが踏み込みたくない(言いにくい)と思っている事に踏み込む
- みんなの意見を聞いて合意形成する
- 嘘をつかない
3.周りにサポートしてもらおう
やっぱり3年目くらいだと難しいことも多いから先輩からお客さんに一言入れてもらうと、受け入れてもらいやすくなりますね。
「新人ですがリーダーを経験させて育てたいと思ってます。行き届かないところもあると思いますが、会社としてちゃんとフォローしますのでご協力お願いします」って上からひとこと言っておいてもらう。
そうすると、お客さんも状況理解して協力いただけることが多いよ。
それは新人側からするととても助かりそうですね。甘えるとは違いますが、気持ちが楽になるんじゃないかな。
その裏の段取りがある前提で考えると、締め切りを守ることや嘘をつかないことがさらに重要になりますよね。
すごく基本動作ばっかりだけど、結局は基本の積み重ねが信頼を築いていくし、リーダーシップへの第一歩ですね。
小まとめ
- 先輩から一言入れてもらうなど、周囲にサポートしてもらう
- 周囲に頼るためにも、基本を守ることが重要
4.かっこよくなくていい、自分らしいリーダーシップを
みなさん、いろんなアドバイスをありがとうございます!
初めてだと『かっこよくやりたい』って思うのも分かりますが、それは逆にプレッシャーになってしまいますよね。
完璧にやろうとすると疲れるし、理想的な完璧とのギャップを感じて自信がなくなっていく気がします。
なので、まずはプロジェクトの成功に向けてリーダーは『地道に約束を守る』『誠実に取り組む』ことが大切なんだと分かりました。
そうだね。リーダーシップとは『決断し逃げないこと。嘘をつかないこと。失敗しても学びながら進んでいくこと』だと思うよ。
ミーティング時間を守れるくらいの小さな成功体験を重ねることでも、自信につながるね。
リーダーとしてみんなを巻き込むっていう意味では『自分が決めたことに対して責任を持つ姿勢』も重要ですよね。
『あの人が決めたから付いていける』と思ってもらえるように、逃げずにやり続けることも大切ですね。
リーダーとしての役割は必ずしも完璧である必要はなくて、自分らしさを持っていれば良いと思いますよ。
5.まとめ
ぜひ、今日から小さな一歩を踏み出してみてください!
おさらい
- リーダーに最初から自信は必要ない。完璧でなくていいので、まずやってみて経験し、小さな成功体験を積んでいくことが自信につながる
- 『嘘をつかない』『みんなの話を聞いて合意形成する』『決める』『責任を持って逃げない』ことが周囲の信頼を得る鍵
- 周りにサポートしてもらう
- 自分が頑張ることで、周りに助けてもらえるようになる
- 先輩から周囲に一言入れておいてもらう