出版の未来を切り拓く、パートナーシップ:出版
「デジタル」「ペーパー」「イベント」という3つの柱を軸に、出版の新しい未来を切り拓く星海社との取り組みをご紹介します。
- クライアント
- 星海社
- 日付
- 2016.10~
- スコープ
- UXデザイン
- Web戦略
- 制作・開発
- グロース・運用
- URL
背景
2010年、星海社の創業当時。出版界は紙中心の従来路線から脱却できなければ衰退しかないという状況でした。デジタル中心で勝負をかける星海社とSINAPが出会いを果たし、デジタルを担うパートナーとして数ある候補から選んでいただきました。
課題
新興の出版社としてどのようにWebを活用すべきか。まだPCとフィーチャーフォンが主流で、スマートフォンが普及し始めた頃で、どのデバイスに対応すべきなのか。私たちの提案は次の4つでした。
- 出版という形にこだわらず、Webで最初にコンテンツを公開する
- フィーチャーフォンは見切って、スマートフォン対応を中心に据える
- 小説やマンガなどをDRM(デジタル著作権管理)フリーで提供する
- HTML5による最新のWeb表現を活用する
これらを軸に「連載媒体としてのWebメディアを立ち上げ、日々作品を更新して読者に届ける」こと。また編集者が黒子な時代に、Twitterなどで積極的に情報を発信し、作品が生まれるその瞬間を「編集者と読者が共有していく」という、新しい編集部像をご提案しました。
成果
ジャンル別に、いくつかのWebサイトを立ち上げ、Webならではの企画を発信しています。
主な支援内容・企画制作物
ミステリカーニバル
多数の作家の方にお集まりいただき、大サイン会やトークショーなどのイベントのほか、グッズ販売などが行われる、まさにミステリーファンのための一大フェスティバル「ミステリカーニバル」の公式サイトを制作しました。
CMSに国産ヘッドレスCMSで定評のあるmicroCMSを採用、フロントエンド側ではNext.js + Vercelの構成のもと高いサイトパフォーマンスを実現しています。
ツイ4
Twitter上で25万フォロワーを誇る、4コママンガの連載メディア。 日本のTwitter上では、イラストやマンガが流行ることから、その特性を踏まえてフォーマットや更新頻度、内容のトライ&エラーを繰り返しながら現在に至ります。Twitter上では、続きものが読みづらいため別途ビューアーも作成し、Webメディアとして運営しています。
2013年のゲームキッズ
渡辺浩弐さんの2013年のゲームキッズと連動したショートホラーブラウザノベル。Webならではの企画を定期更新しています。
代表作は『謎と旅する女』
坂本真綾の満月朗読館
満月の夜、美しい映像と共に坂本真綾さんが書き下ろし作品を朗読 その様子をUstreamで多くの人々に届けました。4カ月連続の最終夜は、六本木ヒルズのTOHOシネマズから全国の映画館とUstreamに同時配信し、大きな感動を呼びました。
レッドドラゴン
『レッドドラゴン』はTRPG(Table-Talk Role PlayingGame)のルールをベースに、このためだけに創られたオリジナルゲームです。人気作家の虚淵玄氏、奈須きのこ氏、紅玉いづき氏、しまどりる氏、成田良悟氏の5人がそれぞれプレイヤー(登場人物)として参加。真剣勝負のセッションをグループSNE出身の三田誠氏がFiction Masterとして物語を紡いでいく、全く新しいタイプのフィクションです。 このためだけに設計されたルールシステムは三田誠氏ならびに「TRPG界にこの人あり」と謳われる三輪清宗氏、小太刀右京氏。さらに音楽を『FINAL FANTASY XII』『タクティクス・オウガ』の崎元仁氏が担当し、物語を盛り上げるという、前代未聞のエンターテイメントコンテンツです。
こうして創られた作品をBGMつきのWebビューアーで連載。Webの企画と新しい読書体験の提供に注力しました。
Producer:坂西 裕彰
PM/Director:大川 貴裕/鈴木 善明
Art Director:大川 貴裕
Technical Director:野原 由貴
Designer:大川 貴裕/小茅 奈美/飯山 嘉之
Engineer:野原 由貴/村山 貴裕/松島 智/柿内 暢昌(スタジオカッキー)
Infrastructure Engineer:円佛 公太郎 (株式会社プログデンス)